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国力とは何か:経済ナショナリズムの理論と政策(講談社現代新書) [本(日本の問題]

『国力とは何か』
中野剛志(政治思想)
講談社現代新書(2011)


大災害は地域主権の理念の空疎さを白日の下にさらした
経済ナショナリズムを擁護する

企業はデフレで得をする、賃金が低下するから

アメリカの民営化されたケインズ主義の崩壊=サブプライム危機
アメリカはグローバル化した金融機関に乗っ取られている

国家stateは政治的法的な制度あるいは組織
国民nationは共同体
あらゆる経済政策がナショナリズムによって動いている

ダール:
AがBに対して権力を有するとは、
Bがさもなくばしないであろうことをさせることができること

社会契約論の間違い:
自律した個人が国家を作ったのではなく国家が自律した個人を作った

国民の範囲は民主的に決めることはできないので権威が必要となる
成熟した市民社会を欠いたナショナリズムは攻撃的になる

トッド:
自由貿易は民主主義を破壊する

株主の権利は
企業という人間集団に対する支配権であるから
一定の制限を受けるべき

ラーナーの機能的財政論:
国債は、国内で消化される内国債である場合にはその金利は国民の負担とはならない

政治的共同体には文化的画一化が不可欠
アメリカの民営化されたケインズ主義は国家資本主義の一形態

米露中は国家の支配力は強いが国民の能力に不安を抱える
日本は国家の支配力は弱いが国民の能力は高い
経済はナショナリズムで動く

☆☆☆☆☆
ラーナーの機能的財政論は正しい。
国内消化の国債は国民の負担にはならない。
貸し手も国民であるから、
返済してもそもそも国内で循環するだけだからだ。

それどころかそもそも国内金融機関への政府の借金は返してはいけない。
というのも、その金額を受け取った金融機関は
その分を企業貸し出すわけではないので、
返済された金額分だけ、市場に出回る資金が減少する、
すなわち政府が借金を返した分だけデフレが進行するからだ。

金融機関や政府の貸し借りは、
個人の貸し借りとは全く違うものだ、ということを
国民が理解するまで日本は転落し続けるだろう。

・今日の一言(本文より、ハーシュマン)
国力とは、ある国が軍事的ないし平和的な手段によって他の国々に対して行使する強制力である。
국력이란 한 나라가 군사적 내지 평화적인 수단에 의해 다른 각국에 대하여 행사하는 강제력이다.
国力是一个国家用军事乃至和平的手段来对其他国家行使的强制力。
National power is the compelling force that one country uses towards other countries through militaristic or peaceful means.

タグ:中野剛志
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