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通訳の技術 [本(英語学習]

『通訳の技術』
小松達也(サイマル・インターナショナル社長)
研究社(2005)


通訳の技法や練習法が満載の良書。
あてにならない個人流の説明ではなく、
応用言語学などの研究をベースに解説されており、
信頼性が非常に高い。

通訳は、言葉を翻訳するのではなく
理解した意味を自分の言葉で表現する

日本の通訳者の仕事の50%は逐次通訳。
欧米の通訳者の仕事の90%は同時通訳。
欧米の言語は似ているから可能なのだろう。

reproduction:聞いた英文を反復する練習。
7-10ワードぐらいから始めてだんだんと長くすること。

ノートテイキングの方法。
耳に入った言葉を記録するのではなく
理解して分析した結果をノートする。
自分の言葉をノートすること。
ノートして理解が落ちるなら理解を優先してノートを簡潔にする。
数字、固有名詞、専門用語は聞いてすぐノートする、
1センテンスに1ワードのノートする。
最初の二三文字で十分。
ノートは慣れるまで起点言語で行い、
余裕ができれば目標言語に切り換える。

同時通訳の予備訓練は、
シャドウイング、カウントダウン、ストーリーテリング。
欧米ではシャドウイングは日本ほど評価されておらず、
その意義を認めない人も多い。

カウント・ダウン:
スピーチを聞きながら数字を数える、
あるいは逆順に数える。

ストーリーテリング:
英語を聞きながら日本語で違う話をする。

・今日の二言(本文より)
Full consecutive interpretation should never take more than 75% of the time used by the original speaker.
逐次通訳の分量はオリジナルの75%を超えるべきではない。
순차 통역의 분량은 오리지날의 75%을 넘어서는 안된다.
逐次性翻译的长度不应该超过原文的75%。

This is surely the greatest paradox about the interpreter; the more creative the interpreters, the more they are faithful to the text.
これが通訳者の最大のパラドックスである――通訳者が創造的であればあるほどより原文に忠実になる。
이것이 통역사의 최대의 파라독스다―― 통역사가 창조적이라면 창조적일수록 더 원문에 충실해진다.
这就是口译的最大矛盾 -- 口译越有创造性就越忠实地表达原文。

タグ:小松達也
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