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日本経済復活 一番かんたんな方法(光文社新書) [本(日本の問題]

『日本経済復活』
勝間和代・宮崎哲弥・飯田泰之(公認会計士、政治哲学、経済学)
光文社新書(2010)


日本の現状について知る良書。

菅直人の最小不幸社会とは?
ある程度以上幸福になるのは個人の努力によるべきだが
多様性のある人々の住む社会で
個人の努力だけではうまくいかない問題に関しては政治で解決する。

社会問題と個人問題が区別できない人が多い。
教育に課題が積み込まれすぎなのもその例。

勝間氏もちょっと危うい。
"結局個人が変わらないのであれば何も変わらない。"
これは全く違う。社会問題は個人では解決しない。
しかし社会は個人を変えることができる。
力関係が全く違うのだ。

民主党の混乱の原因。
脱官僚政治主導に必要なのは自前の政策を立案し法律を書く技術屋集団。
しかしその技術屋は官僚にしかいないこと。

シュンペーターの創造的破壊論は誤りで、
安定していたほうが成長する。
しかし産業の栄枯盛衰はあったほうが経済は成長する。

マル経に中途半端に影響を受けた人文系ヘタレ中流インテリ。
新聞の論説委員に多い。
特徴は、反成長、反経済学、反マネタリズム。
こういう人たちが退場するまで日本は絶望的だ……

日本の給与の歪み。
ある人にその生産性より高い給料を払ったら
別のどこかで生産性より低い給料で我慢してくれる人が必要。
その結果、
ホワイトカラー大卒正社員のおじさまの給料を守るため
若者から搾り取るのが日本社会。

これもインフレがあれば自然に解消できるのに……

日本一人負けの実態。
ここ10年で先進国の名目GDPは倍になった。
日本はほとんど変化していない。
こんな異常を何も感じないのはどうかしている。

林業は危険な職業。
林業従事者は5万人なのに、
年間2000件の労働災害があり50人死亡する。
一年で1000人に一人が死亡する過酷な職業。
これは恐ろしい。
ここまで危険な職業はなかなかないんじゃないか?

日本の失業率は本当はもっと高い。
日本の失業率は就職を諦めている人や、
一週間求職活動をしないと失業者ではない。
外国と比較して簡単にまだ低いなどと言うべきではない。
私は全人口に対する就業者数を数えるべきと思うのだが、
そういうデータはないんだろうか?

学者はまともで居続けたいためにメディアに出ない。
日本の癌はやはりメディアだと思う。

・今日の一言(文中より)
Winner takes all.
勝者がすべてを持っていく。
승자가 모두 차지한다.
成功的人获得一切。

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