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進化から見た病気(ブルーバックス) [本(医療問題]

『進化から見た病気』
栃内新(動物発生学、免疫学、進化学)
ブルーバックス(2009)


ダーウィン医学が見た病気の正体。良書。

ダーウィン医学とは。
医師ランドルフ・ネシーと、
進化生物学者ジョージ・ウィリアムズが
1991年に提唱したもの。
進化から見る医学である。

たとえば、熱を出すのは細菌を殺すためなので、
風邪のときは熱を冷まさない方がいいなのど。
身体症状を適応という観点から理解するのだ。

抗生物質は細菌やカビの分裂を阻害するがウイルス感染には効かない。
タミフルやリレンザは抗ウイルス剤。

動物にも医学の萌芽あり。
下痢したチンパンジーは抗生物質を含むキク科アスピリアのを食べる。

喫煙者は踏んだり蹴ったり。
肺ガンになる確率を上げるCHRNA遺伝子、
タバコへの依存性も高める。

意外な側面。
ダウン症の人はガンにかかりにくいらしい。

世界で一番長生きな生物。
スウェーデンのツンドラ地帯のノルウェーエゾマツ。
なんと9550歳!

人はなぜ長生きか?
あばあさん仮説。
あばあさんが育児に参加することで孫の生存率が上がること。

思ったのだが、日本の出生率の低さとか、
シングル・マザーの生活苦とかを考えると、
おばあさんを組織して、
子育てを手伝ってもらうことはできないんでしょうかねえ。
時間が余っていてかつ子どもが好きなおばあさんって、
いっぱいいるように思うんだけど。
需要も供給もあって、
ただネットワークだけが欠けているような気がする。

・今日の一言
下痢になったチンパンジーは抗生物質を含むキク科アスピリアの葉を食べる。
설사가 난 침팬지는 항생 물질이 들어 있는 국화과 아스피리아의 잎을 먹는다.
拉肚子的黑猩猩吃含抗生素的菊科植物阿司匹林亚的叶子。
The chimpanzee which has diarrhea eats leaves of aspilia, which is asteraceous plant with antibiotic.

タグ:栃内新
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