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脳科学と心の進化-心理学入門コース7 [本(脳科学]

『脳科学と心の進化-心理学入門コース7』
渡辺茂(比較認知神経科学)
岩波書店(2007)


研究法中心の教科書。

ワトソンの行動主義心理学は、反応を見る実験ばかりだったので、
筋肉ぴくぴく心理学と呼ばれたらしい。

多重人格、乖離性同一性障害者での実験。
外傷体験に関連したことを質問する。
その体験を知る人格は左頭頂弁蓋部と島皮質が活性化。
知らない人格に質問すると右の上前頭回、
左右の中前頭回、頭頂間溝、頭頂後頭溝、左の中後頭回で活性化した。
人格により脳の反応が違うわけだ。

右下頭頂葉の角回を刺激すると、身体像や平衡感覚に変化が生まれ、
幽体離脱体験が発生することもある。

ゴム手袋の錯覚
見えないように机の上に手を置く。
同時に見えるようにゴム手袋も机の上に置く。
手とゴム手袋を同時に繰り返しタッチする。
するとゴム手袋が自分の身体に感じられる。
身体図式がズレるわけだ。

体脂肪率はヒト男性15-20%だが、野生動物は5%。
ヒトは脂肪が多いのだ。
これは脳の発達を保障するためらしい。

ヒトと類人猿のみに存在する大きな紡錘細胞=スピンドル細胞。
普通のニューロンと異なり、信号を送り出す軸策が一本ではない特異なもの。
帯状回の前方部分の第5層にある。
しかし、生まれたときはなく、生後4ヵ月で出現する。
そしてアルツハイマー病で失われる。
意志にかかわるのではないかとされる注目の細胞である。

ネズミは歌を歌う。
ただし30kHz以上なのでヒトには聞こえないのが残念。

プラナリアはヒロポンを好む。
麻薬の力は根源的だ。

針金を曲げてフックを作りバケツを取り出すカラス。
人間とチンパンジーとカラスは道具を作って使う動物である。

ハトに餌を与える。
自由に取れる餌とキーをつつくと出る餌と2種類ある。
すると、キーをつつく餌を取るらしい。
仕事がある方が面白いのかな?

ハチはヒトの顔を弁別することができる。
カラスはともかく、ハチまでヒトの顔を覚えているとは……
微小脳恐るべし。

・今日の一言
プラナリアはヒロポンを好む。
Planarians like methamphetamine.
플라나리아는 필로폰을 좋아한다.
片蛭喜欢菲洛本。

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