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はじめての仏教:その成立と発展(中公文庫BIBLIO) [本(仏教]

『はじめての仏教:その成立と発展』
ひろさちや(仏教評論家)
中公文庫BIBLIO(2001)


仏教の歴史は民衆化の歴史
わが国の神道では「八百万の神」
バラモン教では三千三百三十九柱の神
釈迦国は千葉県ぐらいの広さ

八正道も四諦も出家者向けの教え、
在家信者のためのものではない
在家信者には天界に生まれる、
生天の教えを説いた

戒=シーラ=習慣性
戒は禁止命令ではない、心がけ、破ったら反省すべき

ブッダガヤーの菩提樹の下で悟りを開き、
クシナガラの沙羅の木の下で涅槃に入った

釈尊も阿羅漢と呼ばれていた
後に弟子で悟りを開いた者が阿羅漢に
結集により、世尊が、いつ、どこで、誰に、何を説いたかを確認
戒律は獣姦も禁止と明記

中道とはいつも動いているもの。教えを固定化すると中道ではない

沙弥と呼ばれる小僧を連れる。
受戒していないので僧侶ではなく金銭を持つことができる

空の教え=差別するな、こだわるな

弥勒仏出現の時期は正確に計算すると五億七千六百万年後
浄土は一般名詞、極楽は固有名詞

極楽に女性はいない。
女性がいないなら男性もいないことになる
女性がいないのは分娩と家事労働を免除するため
極楽浄土には結婚も夫婦もなくすべてが出家者

密教は修行を言わない仏教、仏と凡夫の合一
加持=アディシュターナ
三密加持。身密:印契、口密:真言、意密:瞑想
吐く息とともに曼陀羅へ飛び込む、吸う息とともに仏を取り込む
密教の大日如来は衆生に直接に真理を説く
現実世界がそのまま曼陀羅
この現実世界が大日如来の語りかけである
図像曼陀羅の基礎に立体曼陀羅がある、球形曼陀羅
曼陀羅mandala=本質をもったもの
大日如来マハーヴァイローチャナブッダ

明王はインドの奴隷階級の姿

投華得仏。
灌頂の儀式で曼陀羅の上に花を投げ、
花の落ちたところの仏を一生の念持仏とする

五時の教判。華厳⇒阿含⇒維摩と勝鬘⇒般若⇒法華⇒涅槃

日本への仏教伝来は552年もしくは538年
僧侶は俗人に法を説いてはいけなかった
日蓮。娑婆の浄土化こそ仏教者の務め

金輪際、有頂天、四苦八苦、以心伝心、自業自得、旦那、餓鬼

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度3/5

僧侶に受け取ってもらえば布施、お年寄りに席を譲るのも布施
お年寄りは僧侶ではないと思うのだが、
僧侶でなくとも布施になるのかな?

現代なら四次元の宇宙創世の物語が
真の曼陀羅と言えるのではないかとか考えるな。

親鸞の思想を、念仏はしなくてもよい、しようとした瞬間救われている
道元の思想を、われわれはすでに仏だから修行できるのだ
とまとめるが、何か違うような気がする……

・今日の一言(本文より)
跋迦梨!见我这个老耄的躯体,是没有用的,跋迦梨!你得知道:『见法者即见我,见我者即见法。』
やめよ。ヴァッカリよ、腐りゆくこの肉体を拝してなんになる。まこと、真理を見る者はわたしを見る。わたしを見る者は真理を見る。
바카리여, 나의 늙은 몸을 본다 한들 모슨 소용이 있으랴? 너는 이렇게 알아야 한다. 나를 보는 자는 진리를 보고 진리를 보는 자는 나를 본다고.
Enough, Vakkali! What is there to see in this vile body? He who sees Dhamma, Vakkali, sees me; he who sees me sees Dhamma. Truly seeing Dhamma, one sees me; seeing me one sees Dhamma.

タグ:ひろさちや
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