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記憶力の正体:人はなぜ忘れるのか?(ちくま新書) [本(心理学]

『記憶力の正体』
高橋雅延(認知心理学)
ちくま新書(2014)


最初の一年間は、ほとんど忘却が起こらず、
それ以降は、
きわめてわずかずつ忘却されるというのが
思い出の忘却曲線の特徴

超記憶症候群
私の記憶は、さながら生活を再現するホームムービーのようだ。ジル・プライス
直感像を保有率。7-12歳で8%、成人では0.1%
言葉より視覚的イメージの方が忘れにくい
シェレシェフスキーは直観像で記憶
物理学者ファインマンや精神科医中井久夫は共感覚を持っている
成人の4%弱に共感覚がある

フラッシュバルブ記憶に多くの誤り
感情ストレスは記憶を強めるが、その前後の記憶はあいまいになる
過剰な感情ストレスは記憶を弱める
ツァイガルニク効果。やらなかったことの後悔が忘れられない
三歳より前の記憶を思い出せる人はほとんどいない

覚える意図のない無意味綴りの復唱。
再生テストでは何も思い出せないが、
再認テストの成績は向上

忘却は干渉か崩壊か
努力感がともなうと、
それはイメージであって実際の体験ではないと判断するのに対して、
逆に努力感が少なく感じられると、
実際の体験だと判断している
催眠では努力感が少ないため実際の体験とイメージが混同されやすい

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度4/5

最近の記憶研究から考える記憶法。お勧め。

般若心経の暗記。六時間ひたすら書き写すのと、
一時間ごとに休憩を挟んで延べ六時間では、後者の成績が顕著によい
いったん作動記憶から消去することが必要ということ。

手がかり語とテスト語の組み合わせの暗記
⇒暗記語にテスト語が出やすいキーワードから最大6つの連想を行う
⇒連想語にテスト語があるか再認
⇒手がかり語からの再テスト
テスト語の再認スコアが再テストより顕著に低い
これは記憶とは対象の保持ではなく、
対象間の連結の保持であることを示している。
再認には連結がないからだ。

・今日の一言(本文より)
記憶の定着に重要なのは、思い出す回数を増やすことなのです。
기억 정착에 중요한 것은 기억해내는 횟수를 늘리는 것입니다.
加强记忆最重要的是增加回想的次数。
To consolidate memories it is important to increase the frequency [of recall/things are recalled].

タグ:高橋雅延
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