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イスラームの根源をさぐる:現実世界のより深い理解のために [本(哲学思想]

『イスラームの根源をさぐる』
牧野信也(東洋史、師は井筒俊彦)
中央公論新社(2005)


コーランは英語、原語はクルアーン
クルアーンの語源は唱えるもの
イスラームの語源は「人が大切なものを他者に引き渡す」
アラーでなく、アッラー。アッ=the、ラー=god
アブドッラー。アブド=奴隷+アッラー。神の奴隷

神は主人で人間はその奴隷である。
イスラームは都市的商業的宗教
自主独立の砂漠的価値観と対決したムハンマド
クルアーンは商業取引の表現が多い
イスラームは元来このような商人たちのこころを反映した宗教であった。

スンニー派のカリフは人格高潔で智力すぐれた統率力のある者
シーア派のイマームは精神的実体ハキーカを持つ

スーフィーにとっては自我の意識こそ神に対する人間の最大の悪である。
自我があれば神と人の二元論。神のみが存在するのでなければならない

神への恐れ=タクワー
享楽的な来世
原罪や根本悪の考えはない

自然界の現象は神からの人間へのしるし
アッラーは天使を遣わし預言者ムハンマドに啓示を与えた。神直接ではない
イスラームは男性的
アッラーはもともとアラビア全土の神々の最高神
ラーイラーハイッラッラーと唱える
多層構造の五つの魂ナフス。命令⇒批判⇒安定⇒幽玄⇒秘密

☆☆☆☆☆
スーフィーは仏教に似ている。密教っぽい。影響を受けたのかもしれない。

・今日の一言(本文より)
スンニー派はクルアーンを普通の意味に従って解釈するが、シーア派は背後の深い隠れた意味を探ろうとする。
순나파는 코란을 보통 의미에 따라서 해석하지만, 시아파는 배후에 깊이 숨어 있는 의미를 찾으려고 한다.
孙尼派是根据字面的意思来解释克啊兰,但西儿派是要探索字面背后的深意。
Sunni interprets Koran from common meanings, Shiite analyzes Koran for deep hidden meaning.

タグ:牧野信也
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