単純な脳、複雑な「私」(ブルーバックス) [本(脳科学]
『単純な脳、複雑な「私」』
池谷裕二(脳研究、海馬)
ブルーバックス(2013)
情報量も多く、面白いお勧めの一冊。
動きの錯視図形。MT野が反応する
www.gaya.jp/bb/
男女の写真を左右に分割して合成したもの。
向かって左の性別と判断する
モナリザは向かって右側の顔のみ笑っている
数列穴埋め難問をすぐに8時間寝て答えた人の正解率は、
8時間考えて答えた人の三倍
角回を刺激するとぞくっと恐怖を感じる
角回刺激で幽体離脱体験
網膜細胞の非効率な作り。視細胞の上に細胞。
信号を内側に送って盲点の中を空けて外へと送る
赤色の受容体は人によって異なる。赤の見え方も違う
脊椎動物全般と昆虫は四原色、ただし哺乳類は二原色
脳の準備⇒動かそうという意志⇒動いたという知覚⇒脳の指令
自由の3条件。意図と行動の一致。意図が行動より先。意図以外の原因の不在
エイリアン・アーム・シンドローム
脳から切り離した海馬も栄養があれば最長二年ぐらい生きる
体性感覚野を直接刺激すると0.5秒遅れで触られたと感じる。
ふつうに手に触れたときは0.1秒
未来を予測して知覚する。赤⇒しま模様⇒緑と変わる画面。
しま模様のとき一部を脳刺激して見えなくする。見えない部分に緑が見える
著者は脳波計で練習したのでアルファ派を出したり抑えたりできる
☆☆☆☆☆
実験科学が証明できることは相関関係だけである。
統計学は相関の強さを扱う学問であって、
因果関係を証明するツールではない。
▽それはない。正しくは因果関係を確率的に証明するツール。
ブーハ・キキ実験。
誰もがどちらがブーバかわかるのに理由がいえない
▽これは発音時の筋肉運動の変化のゆるやかさが曲線図形に、
鋭角さか星形図形を選ばせるのである
自動ドアも生きていると感じれば生命でいいのではないか
▽そうではなく生命の一部、人間の一部と見るべき。
生命を考えるとき、どこで「個」が成立するか考えなくてはだめなのだ。
たとえばウイルスも生命の一部。
脳が準備している様子に気づくことができない
▽脳計測の装置をモニターすればできるのではないだろうか?
写真をマウスで一致させる実験。
マウスはつながっておらず実験者がかわりに動かす。
自分で動かしたのではないのに自分が行ったと感じる。
▽被験者の動きに実験者が合わせているのだから、
やはり被験者が動かしたと言わざるを得ず、自分で動かしたというべき
free won't 自由否定のみある
▽自由意志は自由と意志に分離できる。
リベット説は説得力ないがなあ……
・今日の一言(本文より)
統計学は相関の強さを扱う学問であって、因果関係を証明するツールではない。
통계학은 상관의 강도를 다루는 학문이고 인과관계를 증명하는 도구가 아니다.
统计学是判明相关关系的强弱的学问,不是证明因果关系的方法。
Statistics is the study of correlation, not a tool to prove causal relationships.
※という一文を取り上げたが、こういう考え方を疫学者の津田敏秀は凄く反発している。私も同感で統計学は因果関係を確率的に証明するものだと思う。これじゃ相関と因果を区別する方法がないみたいだもんな。
池谷裕二(脳研究、海馬)
ブルーバックス(2013)
情報量も多く、面白いお勧めの一冊。
動きの錯視図形。MT野が反応する
www.gaya.jp/bb/
男女の写真を左右に分割して合成したもの。
向かって左の性別と判断する
モナリザは向かって右側の顔のみ笑っている
数列穴埋め難問をすぐに8時間寝て答えた人の正解率は、
8時間考えて答えた人の三倍
角回を刺激するとぞくっと恐怖を感じる
角回刺激で幽体離脱体験
網膜細胞の非効率な作り。視細胞の上に細胞。
信号を内側に送って盲点の中を空けて外へと送る
赤色の受容体は人によって異なる。赤の見え方も違う
脊椎動物全般と昆虫は四原色、ただし哺乳類は二原色
脳の準備⇒動かそうという意志⇒動いたという知覚⇒脳の指令
自由の3条件。意図と行動の一致。意図が行動より先。意図以外の原因の不在
エイリアン・アーム・シンドローム
脳から切り離した海馬も栄養があれば最長二年ぐらい生きる
体性感覚野を直接刺激すると0.5秒遅れで触られたと感じる。
ふつうに手に触れたときは0.1秒
未来を予測して知覚する。赤⇒しま模様⇒緑と変わる画面。
しま模様のとき一部を脳刺激して見えなくする。見えない部分に緑が見える
著者は脳波計で練習したのでアルファ派を出したり抑えたりできる
☆☆☆☆☆
実験科学が証明できることは相関関係だけである。
統計学は相関の強さを扱う学問であって、
因果関係を証明するツールではない。
▽それはない。正しくは因果関係を確率的に証明するツール。
ブーハ・キキ実験。
誰もがどちらがブーバかわかるのに理由がいえない
▽これは発音時の筋肉運動の変化のゆるやかさが曲線図形に、
鋭角さか星形図形を選ばせるのである
自動ドアも生きていると感じれば生命でいいのではないか
▽そうではなく生命の一部、人間の一部と見るべき。
生命を考えるとき、どこで「個」が成立するか考えなくてはだめなのだ。
たとえばウイルスも生命の一部。
脳が準備している様子に気づくことができない
▽脳計測の装置をモニターすればできるのではないだろうか?
写真をマウスで一致させる実験。
マウスはつながっておらず実験者がかわりに動かす。
自分で動かしたのではないのに自分が行ったと感じる。
▽被験者の動きに実験者が合わせているのだから、
やはり被験者が動かしたと言わざるを得ず、自分で動かしたというべき
free won't 自由否定のみある
▽自由意志は自由と意志に分離できる。
リベット説は説得力ないがなあ……
・今日の一言(本文より)
統計学は相関の強さを扱う学問であって、因果関係を証明するツールではない。
통계학은 상관의 강도를 다루는 학문이고 인과관계를 증명하는 도구가 아니다.
统计学是判明相关关系的强弱的学问,不是证明因果关系的方法。
Statistics is the study of correlation, not a tool to prove causal relationships.
※という一文を取り上げたが、こういう考え方を疫学者の津田敏秀は凄く反発している。私も同感で統計学は因果関係を確率的に証明するものだと思う。これじゃ相関と因果を区別する方法がないみたいだもんな。
タグ:池谷裕二
2014-02-15 04:00
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