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野性の知能:裸の脳から、身体・環境とのつながりへ [本(心理学]

『野性の知能:裸の脳から、身体・環境とのつながりへ』
ルイーズ・バレット(心理学、動物の認知と行動)
インターシフト(2013)


原題:Beyond the Brain 2011
投げるための石を積み上げて蓄えていた
チンパンジーのサンティノ

本書の目的は、
人間の性とも言うべき擬人化バイアスを
幾分なりともそぎ落とすことにある。

参考文献
www.intershift.jp/bb.html

クロマグロは解剖学的構造や筋組織からはあれほど速く泳げない。
水流と自らが起こす渦を利用している。

認知負荷の一端を環境に肩代わりさせる。
分散認知理論派。

私個人としては、少なくともチンパンジーは確かに将来のニーズに備えて計画を立てている、「自己参照的な意識」を備えていると確信しています。マティアス・ウスヴァト
1 I'm personally convinced that at least chimps do plan for future needs, that they do have this autonoetic consciousness.

心理学的尺度において低次の心的能力がもたらした結果と解釈できる行動を、それより高次の心的能力の所産と解釈してはならない。モーガンの公準
In no case may we interpret an action as the outcome of a higher psychical faculty, if it can be interpreted as the outcome of one which stands lower on the psychical scale.

認知機能のモデルにふさわしいのは、現在のデジタル・コンピュータではなく、ワットの調速機のようなものらしい。
A better model for how cognition works may be not a modern digital computer, but something like a Watt governor

動物を世界に埋め込まれた「完全な主体」とする観点から再概念化すべきなのではないか。
We would have to reconceptualize this in terms of the animal as a "complete agent" embedded in its world.

☆☆☆☆☆
ロボットや人工知能の話も多い。

・今日の二言(本文より)
The concept of affordance means that what goes on in an animal's head (whatever that might turn out to be) cannot be separated from how it moves its body about in the world.
アフォーダンスの概念は、動物の頭の中で起こることが、どういう結果につながろうと、世界におけるその身体の動きと切り離せないことを意味する。
어포던스의 개념은 동물의 머릿속에 일어나는 일이 어떤 결과가 나와도 세계에 있어서의 그 신체 움직임과 떼려야 뗄 수 없는 것을 의미한다.
可共性的概念表示,动物脑子里浮现的事情,无论产生什么结果,都不能和世界上的身体运动分开。

A Turing machine is, as a result, a very ecological contraption, in Gibson's sense of the world.
チューリング・マシンは、ギブソンが言うところの生態学的な仕組みそのものである。
튜링 기계는 깁슨이 말하는 생태적인 짜임새 그 자체이다.
图灵机就是吉布森所说的生态学结构。

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