量子革命: アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突

『マンジット・クマール』
マンジット・クマール（サイエンス・ライター）
新潮社（2013）

原題：Quantum 2008

この理論のことを考えていると、すばらしく頭の良い偏執症患者が、支離滅裂な考えを寄せ集めて作った妄想体系のように思われるのです。
This theory reminds me a little of the system of delusions of an exceedingly intelligent paranoic concocted of incoherent elements of thoughts.

チャップリン：
彼らがわたしを歓迎するのは、わたしを理解しているからですが、彼らがあなたを歓呼するのは、誰もあなたを理解していないからなのです。
They cheer me because they all understand me, and they cheer you because no one understands you.

プランク：
新しい科学的真実は、それに反対する者たちを納得させ、理解させることによって勝利するのではなく、反対者たちがやがて死に絶え、新しい真実に慣れ親しんだ、新しい世代が成長することによって勝利するのである。
A new scientific truth does not triumph by convincing its opponents and making them see the light, but rather because its opponents eventually die, and a new generation grows up that is familiar with it.

ビスマルク：
いつかバルカンで何か馬鹿なことが起こり、ヨーロッパ中で大きな戦争が起こるだろう。。167
One day the great European war will come out of some damned foolish thing in Balkans.

アインシュタイン：
われわれが科学と呼ぶものの唯一の目的は、存在するものの性質を明らかにすることである。
What we call science has the sole purpose of determining what is.

アインシュタインが真に問題視しているのは神がサイコロを振るかどうかではなく、コペンハーゲン解釈が「観測者とは独立した実在を証明することはを断念した」ことだ。
What really troubled Einstein was not dice-playing, but the Copenhagen interpretation's renunciation of the representation of a reality thought of as independent of observation.

アインシュタイン：
実在を描き出すという望みを捨てることなく、量子のパズルを解くことはできる。
He may yet work out the quantum puzzle without having to renounce the representation of reality.

☆☆☆☆☆
アインシュタインの身長は175cm。
思ったより高いな。さすがにドイツ出身だ。
アインシュタインがこだわったのは、
決定論かどうかでなく実在論かどうか。
アインシュタインが何に反対にしたのかよくわかる。
非常に面白い、お勧めの一冊。

・今日の一言（本文より、シュレーディンガー）
In reality there were only waves. Any manifestation of a particle electron was due to a group of matter waves being superimposed into a wave packet.
現実の世界に存在するのは波だけであり、電子が粒子のように見えるのは、多数の物質波が重なり合い、波束を作っているからだ。
현실의 세계에 존재하는 것은 물결 뿐이고 전자가 입자 같이 보이는 것은 여러 물질파가 서로 겹쳐서파동 묶음을 만들고 있기 때문이다.
现实世界存在的只有波纹，电子看上去像粒子是因为众多的物质波重叠成为波束。

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