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時間の本性 [本(論理思考]

『時間の本性』
植村恒一郎(哲学)
勁草書房(2002)


和辻哲郎文化賞作。
優れた時間論の哲学。お勧め。

過去、現在、未来はそれ以上定義できない概念と思われている。
量としての時間と時計によって表示される時間。
過去現在未来という時間様相。

我々自身が大地の上を歩くことが
時間様相の直接的な基礎となる運動変化生成消滅であると考える。

円運動は時間に適する。
天体の見かけの回転運動が時計になる。

瞬間には運動も静止もできない。
運動が時間より論理的に先立つ。

今見える今聞こえる
知覚が現在体験であることが時間様相としての現在の一番重要な意味

主観的時間と客観的時間を結びつけているのは
大地の上を私が歩くという経験

マクタガートのa系列=未来現在過去と、b系列=順序時間
時間を未来から現在に向かって流れてくると感じる
時間を過去から現在を経て未来へと流れると感じる
前者は行為であり後者は場を見ているというべきか

ラプラス:
宇宙の現在の状態はそれに先立つ状態の結果でありそれ以後の状態の原因である

カント:
物理学的な因果的決定と自由とは少なくとも矛盾はしない

☆☆☆☆☆
同一の時間の流れが全世界をあまねく貫いて流れることを認めるなら……
というが、これは相対性理論が否定していると思う。

・今日の一言(本文より)
宇宙の現在の状態はそれに先立つ状態の結果でありそれ以後の状態の原因である。
우주의 현재 상태는 거기에 앞장서는 상태의 결과이며 그 이후 상태의 원인이다.
宇宙现在的状态是,以前状态的结果,又是以后状态的原因。
The current state/status of the universe is the result of the state/status before it and the cause of the status after it.

タグ:植村恒一郎
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