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言語と思考を生む脳(シリーズ脳科学3) [本(脳科学]

『言語と思考を生む脳/甘利俊一,監修/東京大学出版会/2008』
著者:脳科学者など
評価:最新脳科学を知る


二足歩行の言語への意義。
手が移動から解放された。
ものを動かすという他動詞的行為が生まれたのである。

道具と脳の共進化。
道具使用が頭頂葉を拡大した。
サルの道具使用で神経栄養因子の発現が誘導されることが確認された。

子どもの言語習得の難しさ。
3~8歳でフランスに移住した韓国の子ども。
韓国語を完全喪失し、韓国語とポーランド語を区別できなかった。
幼い頃に覚えた言語は失われやすいのだ。
英語の早期教育にどんな意味があるのか考えてみるべきだろう。

幼児の言語自然獲得の時間数。
基礎レベルで一万時間、上級で2.5万時間。
子どもの言語獲得はものすごく遅いのだ。
英語を一万時間も勉強して基礎レベルという大人はいないだろう。

ソロバン熟練者の脳の活動。
両側の背外側運動野と後部頭頂皮質に強い信号増強。
すなわち脳内の空間情報を使うのである。

論理の進化。
ヒトのみが非論理関係である等価性が成立。
フサオマキザルとチンパンジーは推移性は成立するが、
対称性は否定的な状況。
動物はAならばBは理解するが、
それからBならばAと理解することはできない。
異なるものが同じ部分を取り出して同一と認識する、
抽象化の能力が持てないということだ。

・今日の一言
8歳までに覚えた外国語はその後使わないと完全に忘れてしまう。
If you learn a foreign language before eight years old, and then you don't use it, you will forget it completely.
여덟 살까지 기억한 외국어는 그 후 사용하지 않으면 완전히 잊어버린다.
8岁之前记住的外语,长大后不使用的话,会完全忘记。

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