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この国の経済常識はウソばかり(新書y) [本(格差問題]

『この国の経済常識はウソばかり/トラスト立木/新書y/2008』
著者:ジャーナリスト
評価:地味になった……根が真面目過ぎる人なのかも


戦後最長の景気の正体は、格差景気、BRICs景気。
日本の場合、中国のおこぼれを拾っただけかも。

お金のやりとりは時間のやりとり。
全くそう思う。
他人の時間と交換する紙切れが銀行券だ。
時間はお金と違って増えない。
時間をベースに計算する経済学があれば、
本当の経済を計算できる学問が生まれるかもしれない。

人口ボーナスの反対が人口オーナス。
中国の人口ボーナスは後10年まで、
2015年から生産年齢人口が減少に転じる。
中国の限界もはっきりしてると思う。

後期高齢者医療制度でしわ寄せを受けるのは若い人、
派遣会社の社員など。
これもテレビではほとんど語られないこと。
テレビの偏向というものはひどいものだ。
まあ、老人向けメディアだから仕方ないけど。
老人は若者の4倍近くもテレビを見るから、
老人に都合のいいことしか放送しないのは当然か。

日本の土地税制は建物への課税が重い。
日本の土地税制は保有が有利で売買に不利になっているが、
これは全く異常。
消費税25%のスウェーデンで、
不動産売買に消費税がかからないことと比較すると面白い。

女性の産みたい子ども数は2.3人、1.29人ではない。
日本の女性の社会進出の低さは相当なもので、
日本に勝てるのは韓国ぐらいしかない。

思うに、日本社会の問題は、女子供にお金が向かわないように出来ていること。
福祉、教育、環境はすべて立ち後れているけど、
実はここに予算をかけることは女性と子どもへお金を与えることだ。
北欧では女性の社会進出が進んでいるが、
その女性の仕事の大部分は、政府関係の福祉、教育産業なのである。
日本政府は投資すべき方面を間違っているから経済成長しないのである。
環境問題も実は子どもへの投資である。
環境問題とは未来の子どもたちの環境を整えることであるからだ。

日本には省庁の力関係と規模の大幅な変更が求められていると思う。
大事なことは比率を変えることである。

・今日の一言
お金のやりとりは時間のやりとりである。
An exchange of money is an exchange of time.
돈의 교환은 시간의 교환이다.
交换钱是交换时间。

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コメント 2

YO-SHI

こんにちは、YO-SHIといいます。読書ブログやっています。

この本を、読み終わったところです。

「日本社会の問題は、女子供にお金が向かわないように出来ていること」
まったく、その通りだと思いました。
それは、政策決定をする人々に、子どもを産み育てる苦労の経験と「記憶」
がないからだ、という著者の指摘が的を射ていますね。
後期高齢者医療制度は評判が悪いけれど、基本的には老人に厚く、
未来世代には無責任な社会になっています。
 
by YO-SHI (2008-10-18 16:07) 

Kay-akira_Hirota

女性の議員の数が増えない限りどうしょうもない気がします。
by Kay-akira_Hirota (2008-10-27 20:12) 

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