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日本語音声学入門 [本(日本語学習]

『日本語音声学入門』
斎藤純男(日本語音声学、アルタイ言語学)
三省堂(1997)


日本語の発音を正しく知る。

接近音とは、空気の通り道を狭くして発音するもの。
半母音というべきか。
ヤ行は中線的接近音で、lightのLは側面的接近音。
英語のL音というのは、母音に近い音なのである。

ガ行鼻濁音を区別する例。
その碁gその後ng、大ガラスg大烏ng。
切れ目が意識されるとgになるらしい。

ラとダは意外に似た音。
ラ行はダより閉鎖を作る時間が短いだけで、
ほとんど差がないらしい。

外国人が日本語で、"江戸時代"というつもりで、
"エロ時代"といってしまう混同があるという。
ドとロは英語圏の人には近い音なのである。

1モーラ語のアクセント対立の例
日と火、葉と歯、気と木。
1モーラでアクセントも何もなさそうだが、
"日が昇る"、"火が消える"のように文章を続けると違いがわかるわけ。

日本語のアクセントは主に4種。
頭高型:ラーメン
中高型:おにぎり
尾高型:弟
平板型:焼き鳥

言語のリズムバターン。
強勢リズムを持つのは英語、ロシア語、アラビア語。
これらはストレスのある音節が等間隔で繰り返す。

音節リズムなのが、フランス語とスペイン語。
音節が等間隔なわけ。

モーラリズムなのが日本語。
モーラが等間隔なわけ。

ちなみにろう者の日本手話はストレスリズムで、
日本語対応手話はモーラリズムである。
木村晴美さんは、日本語対応手話を見るととても疲れるというが、
おそらくリズムパターンが違うためである。

・今日の一言
"ラ"は"ダ"より舌で閉鎖を作る時間が短いだけである。
The difference of pronunciation between "ラ" and "ダ" is that the time of "ラ" to close mouth with the tongue is shorter than "ダ".
"ラ"는 "ダ"보다 혀로 폐쇄하는 시간이 짧을 뿐이다.
"ラ"和"ダ"的差别只是说"ラ"的时候的用舌头封闭的时间比"ダ"短一些。

※市川熹『人と人をつなぐ声・手話・指点字』岩波書店 2001
に、日本手話と日本語対応手話のリズムの違いが指摘されていますが……後で確認してみます。

タグ:斎藤純男
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