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1997年-世界を変えた金融危機(朝日新書) [本(世界事情]

『1997年-世界を変えた金融危機/竹森俊平/朝日新書/2007』
著者:経済学
評価:1997年のアジア金融危機の原因を探る

アメリカは借金大国である。
そのアメリカの借り入れ増加は原因でなく結果。
世界的な貯蓄過剰が原因である。
1997年のきっかけに東アジアの国が、
対外貯蓄を急激に増やしたのである。

IMFの要求した緊縮財政は、
通貨危機のショックによる不況を深刻にした。
韓国の構造的制度的問題を強調して、
投資家に反対に印象を与えたのである。

この問題のキー概念。ナイトの不確実性。
確率分布が思い描けるリスクと思い描けない真の不確実性の区別。
この不確実性の領域で経済学ができることは限られている。

こうした不確実性の下では、
人々は悲観的予想に立って行動する傾向がある。

ナイトの不確実性が1997年に東アジアを襲ったのである。

『帝国を壊すをために/アルンダティ・ロイ/岩波新書/2003』
著者:インドの作家
評価:インドから見たアメリカ・インドの民主主義の現状を知る

1984年インドでのガス漏れ事故の責任者ウォレン・アンダーソン。
死者16000人にも及んだ。

2002年、グジャラートでのムスリム虐殺。
2000人が死んだ。
インドでは人種の闘争が今も続く。

ヒトラーを公然と賛美する民族奉仕団RSS。
インドの首相や大臣も信奉者であるらしい。
インドの民主主義はまだまだ危ういものである。

アメリカ人の認識。
イラク侵攻時フセインが9.11の責任と思った人は42%。
アル・カイーダを支援していたと思ったのは55%。
アメリカ人の脳みそは、
多国籍企業のメディアに完全に汚染されていると言えよう。

・今日の一言
1997年の金融危機をきっかけに、東アジアの国々は外貨準備高を急激に増やした。
1997 Asian economic crisis triggered East Asia countries to increase in foreign currency reserves.
1997년 금융위기를 계기로, 동아시아 각국은 외환 보유고를 급격하게 늘렸다.
以1997年金融危机为契机,东亚各国的外汇储备量猛增。

タグ:朝日新書
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