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ボナンザVS勝負脳-最強将棋ソフトは人間を超えるか(角川oneテーマ21) [本(将棋]

本。渡辺明ブログ
竜王が本を出しているので読んだ。

『ボナンザVS勝負脳』
渡辺明(将棋竜王)
保木邦仁(ボナンザ開発者・物理化学者)
角川oneテーマ21(2007)


若い二人の率直な発言が面白い。

ボナンザの開発者は化学制御反応の研究者。
そのコンピュータ技術を使ってプログラムを考えたらしい。

ボナンザの特徴は、
全幅探索とコンピュータ自身に学習させたこと。
手を限定して考えるのではなく、全部を考えるのだ。
そのため生まれたのが、
金無双のようなボナンザ囲いであり、
中盤での強引な角切りらしい。

ソフトは嫌がる手を指さないが、ボナンザのみは指すという。
ボナンザは攻撃的なので、攻め合いになりやすいからかも。

人間とコンピュータの違い。
人間は構想を描いてそれに沿った手を読むが、
ソフトはその場で発見した手を読む。
流れを無視するのがコンピュータ。

面白い例が竜王のブログにある。
不思議。
これなど、コンピュータには絶対有り得ない判断である。

これは人工知能と人間の違いでもある。
過去があり、四次元的存在なのが人間であり、
今現在のみなのがコンピュータである。

またコンピュータは"一手一手"がわからない。
ただ手順が長くなるだけで勝ち目のない手を指してしまうのだ。

竜王は、早指しのとき、30秒で候補手が5つなら、
3つ見て瞬間に捨て、残り二つを10秒ずつ考えて、
残り10秒で決定するらしい。
最初に3つ捨てるのが最も難しいところだ。
直観、すなわちパターン認識できなければならない。

将棋の先手勝率は5割2分らしい。
これは特に上位になると差がつくらしく、
後手での戦法が最も研究されている。
一手損角換わり、横歩取り8五飛戦法などは後手専門の作戦。
相矢倉の変形として後手銀冠の対局もよく見る。

将棋の最善手は一つだが、囲碁は複数あるらしい。
盤面の広さが違うためだろうか。
あるいは駒に特徴がないので、手に大きな差がないのかもしれない。

・今日の二言
将棋の先手勝率は5割2分だ。
The initial player's winning percentage in shogi is 52 percent.
장기의 선수 승률은 5할 2푼이다.
象棋先手的取胜比率是百分之五十二。

人間は構想を描いてそれに沿った手を読むが、ソフトはその場で発見した手を読む。
A man reads the moves in line with his plan, but a software reads the moves found on the moment.
사람은 구상을 가다듬고 그것에 따른 패를 읽지만, 소프트웨어는 당장에 발견한 패를 읽는다.
人考虑沿着设想的手,软件考虑当场发现的手。

他のブログでも話題ですね。
■[読書] ボナンザVS勝負脳 (保木邦仁、渡辺明共著)My Life Between Silicon Valley and Japan

タグ:渡辺明
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