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金・銀・銅の日本史(岩波新書) [本(科学史/医学史]

『金・銀・銅の日本史』
村上隆(歴史材料科学、材料技術史)
岩波新書(2007)


日本史における金銀銅の話。考古学が中心。

金、銀、銅はすべて周期表の11族。
ただ言葉だけでなく実際に仲間なのだ。

1981年発見の鹿児島県菱刈金山。
世界一の高品位金鉱床にして、
埋蔵量もトップクラスらしい
かつて世界の銀生産の三分の一を占めた日本の銀。
今でも金銀の生産は多いみたいだ。

メッキとは、
まず水銀と金を混ぜた金アマルガムを作り、
350℃以上にして水銀を蒸発させる。
すると金だけが薄く残る。
よく考えたものだ。

不定形ななまこ型の銀の塊、丁銀と豆板銀。
重さで取引する秤量貨幣とはいえ、見た目がいびつで不思議な感じだ。

家康の遺産は金換算で200万両。金だけで94万両あった。
今の日本円でいうとどのぐらいなんだろう。

日本近世のモノづくりは人類の手工業的技術の最高レベルだった。
万博にも参加した。
1867年のパリ万博には、幕府、薩摩藩、佐渡藩が参加した。
1873年のウィーン万博には名古屋城の金の鯱が登場している。

現代の金、銀、銅は貴金属というより、科学技術にこそ必要なもの。
金消費の47.9%は、電気通信機と機械部品。
銀の50%は写真感光用で、
銅の62%は電線に使われるのだ。

ノートパソコン1tあたりには、
金92g、銀183g、銅36kgが含まれているらしい。

『日本人の技術はどこから来たか』
石井威望(システム工学、マルチメディア)
PHP新書(1997)


日本技術史。まとまり悪い。

伊勢神宮の式年遷宮、
20年ごとに同一のものに作り替える。
20年なのは技術の継承のためらしい。

東芝の始まりは神社でからくり人形の興業より。
技術の歴史があるわけだ。

世田谷から夢の島までのゴミのトラック搬送費用と
オーストラリアから東京湾までの費用がほぼ同じ。
船がいかに効率がよいかわかる。

松下村塾出身の伊藤博文と適塾出身の福沢諭吉。
江戸時代に教育が発展していたことこそ、
明治の日本発展の原動力である。

・今日の一言
江戸時代の物作りは世界最高の手工業だった。
The manufacturing in the Edo Period was the best handicraft industry in the world.
에도(江戶) 시대의 물건 만들기는 세계최고 수공업이었다.
江户时代的造物是世界最高的手工业。

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