[将棋] 今期の王位戦、羽生×深浦は超ハイレベルだ。 [本(将棋]
深浦康市八段がめちゃめちゃ強い!
王位戦で遂に最強棋士羽生三冠を追いつめた。
第48期王位戦 第4局
通算対戦成績も16-16で五分。
タイトル戦もいろいろあるけど、今回の王位戦は超ハイレベル。
どの対局も目立った悪手がないのだ。
特にこれほどまでに終盤の読みが正確無比なのには驚いた。
その深浦八段は羽生キラーと呼ばれている。
対羽生戦で最も勝率がいいのが深浦八段なのである。
ところが、深浦八段は佐藤棋聖と藤井九段に相性が悪い。
これはなぜなのか?
深浦八段といえば、その研究の深さで知られる棋士だ。
それに加えて羽生三冠に匹敵する終盤力があるなら、
ほとんど誰にも負けないはずではないか。
まず主要棋士の対戦成績を見てみよう。(from 2chの相性スレ)
羽生 森内 佐藤 谷川 藤井 深浦 渡辺
羽生 - 49-40 84-42 93-62 28-14 16-16 05-03
森内 40-49 - 25-27 27-26 14-05 06-05 08-07
佐藤 42-84 27-25 - 33-28 19-08 16-10 10-06
谷川 62-93 26-27 28-33 - 13-13 09-09 03-03
藤井 14-28 05-14 08-19 13-13 - 16-05 02-02
深浦 16-16 05-06 10-16 09-09 05-16 - 05-01
渡辺 03-05 07-08 06-10 03-03 02-02 01-05 -
羽生三冠と互角に渡り合うのに、藤井九段、佐藤棋聖に苦戦し、
渡辺竜王には大きく勝ち越す。
奇怪な対戦結果である。
将棋の強さには、大きく3つの要素がある。
a,読みの正確さ b.研究の深さ c.大局観である。
手順の変化を正確に見落としなく読み切る力が終盤力となり、
研究に裏打ちされた手筋による仕掛けが中盤力となり、
盤面の駒の配列から状勢の良し悪しを評価するのが大局観である。
ズバリ結論を言えば、深浦八段は大局観が悪いのだと思う。
主要な棋士の能力を想定してみた。
読みの正確さ 研究の深さ 大局観 基本戦法
羽生 ◎ ◯ ◎ 居飛車-後手振り
森内 ◯ ◎ ◯ 居飛車-後手振り
佐藤 ◯ ◯ ◎ 変則
谷川 ◎ ◯ ◯ 居飛車-後手振り
藤井 △ ◎ ◯ 振り飛車
深浦 ◎ ◎ △ 居飛車
渡辺 ◯ ◎ ◯ 居飛車
谷川九段は、以前は藤井九段と相性が悪かったが、今は五分である。
これは相振りを多用するようになったからだ。
先後同型にすることで大局観を補っているのだ。
対振り飛車のような対抗形は、大局観が読みにくい。
振り飛車と居飛車は、大局観の読み方が違うからだ。
相振りは鏡像の相矢倉なので、大局観が読みやすい。
深浦八段が羽生三冠、渡辺竜王に強いのは、
居飛車同士の戦いになりやすく、
大局観が混乱しないからではないか。
逆に、佐藤棋聖や藤井九段に苦戦するのは、
正体不明の乱戦になりやすく、
盤面評価がうまくできなくなるためではないだろうか。
最近、深浦八段はしばしば振り飛車を指すようになってきたが、
これは大局観改善のための対策なのかもしれない。
・今日の一言
将棋の強さとは、読みの正確さ、研究の深さ、大局観である。
The strength of shogi is correctness of thinking, depth of study and perspective.(△)
장기 솜씨과는 예측의 정확도, 연구의 깊이, 대국관이다.(△)
所谓棋力是推算的准确度、研究的深度和大局判断力。(△)
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