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日本はどんな国か-国際比較の視座から [本(日本の問題]

『日本はどんな国か-国際比較の視座から/辻野功/明石書店/2001』
著者:政治学者
評価:日本を的確に理解できる良書

歴史とは戦争の歴史と言われる。
ところが日本の歴史は戦争の歴史ではないのだ。
島国の地理が戦争の少なさを生んでいる。
土地神話は日本特有、フランスなら金、
ユダヤ人はダイヤモンドだという。
というのも、戦争になったとき土地は持ち歩けないからだ。
広場や公園は市民の憩いの場でなく軍の集結のためのもの。
parkの本来の意味は軍用地だそうだ。
日本は実は多民族国家だとさかしげなことをいう人がいる。
アイヌや在日がいるからだ。
しかし、それは言葉というものの仕組みを無視したものだ。
多民族国家とは単一民族国家との対比でこそ意味のある言葉。
日本が単一民族国家でないなら、世界に単一民族国家はなくなる。
それでは多民族国家という言葉もまた意味を失い、
真の多民族国家の苦悩を理解できなくするのだ。
シンガポールの中学校では宗教が必須だ。
儒教、仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教か、
無宗教なら比較宗教学を学ぶという。
これは日本でも考慮する価値のある良い考えかも知れない。
倫理学として、比較宗教学を道徳の授業のかわりにできるかも。
日本の帰化における創氏改名は暴挙だという。
まあ確かにそう思うが、確かフランスでは
子どもにフランス名しか選べないはずで、
他の国でも似た例があるのでは?
世界のホームレス数:アメリカ300万、イギリス18万、日本2万。
まだ、ましということか。
北方領土を日本領と地図に記載する国は全くない。
日本の外交は何をしているんだろう。

『「ニッポン社会」入門/コリン・ジョイス/生活人新書/2006』
著者:英国人の記者
評価:日本と外国はどう違うかを知る

イギリスと日本は似ているという日本人がたくさんいる。
しかし、イギリス人で日本と似ているという人は皆無である。
島国ということ以外は似ているところはないのである。

口汚い英国人。fuckを強調の言葉として気軽に使う。
そういえば、映画のディパーテッドはfuckばっかっりだったな。
あれはアイルランド系だっけ?

嘘をついていることをおおっぴらに認めるのは日本人ぐらい。
日本人以外は、嘘を決して認めず最後まで通す方が普通である。

『子どもが減って何が悪いか!/赤川学/ちくま新書/2004』
著者:セクシャリティーやジェンダー論の研究者
評価:結論には同意できるが統計の使い方が恣意的

男女共同参画社会を少子化対策に結びつけるいかがわしさを指摘する。
が、推論の論理関係がでたらめ。
そもそも統計データからは因果関係を読みとれない。
統計データは仮説の検証のためであって、
統計データからあてはまる仮説を選ぶのは論理ミスである。

『帝国アメリカと日本武力依存の構造/チャルマーズ・ジョンソン/集英社新書/2004』
著者:国際政治学者、米国日本政策研究所所長
評価:「と」本・低次元過ぎる・あるいはただの宣伝文書か?

ソ連帝国の崩壊より9.11の方が記憶に残るという。
逆だよ。そんなの今だけ。ソ連崩壊の意味を軽く見過ぎ。
ソ連崩壊は全体主義に対する民主主義の勝利だという。
統制経済に対する自由経済の勝利でしょうが。
中国の驚異は政治家と記者の頭の中だけだという。
これは同感かな。成長のS字カーブを考えないと。
中国のSカーブの上限はそう高くないよ。
韓国は防衛のために米軍は必要でないという。
勝てればいいってものではないでしょう。
ソウルが火の海になっては意味ないし。
日本の体制が刷新されるとアメリカへの反感が表に出るという。
沖縄だけを見過ぎでは。日本全体をちゃんと見てますか?
イラク侵略に追従したのは英語が通じる2、3の同盟国だけ、
世界中のほとんどすべての国家が一致して非難したという。
それは誇張し過ぎだろう。
韓国はアメリカが押しつけた独裁者を倒して民主化した。
装甲車による女学生押しつぶし事件と
その直後に人権派弁護士の盧武鉉の大統領当選。
この当たりに韓国の反米加速がありそうだ。
日本人には沖縄人に根深い優越感があり、
軍事基地があるのはそれを利用しているという。
沖縄の立場から見た被害妄想ですな。
ただ単に軍隊が来るのを嫌がっているだけ。
すると、移転させるより現状維持になる。
結婚より離婚が何倍も大変というのと同じ。
経済に関してアメリカは日本に特権を与えているという。
貿易保護はアメリカも多く、黒字も特権のためではない。
経済学の勉強をやり直しなさい。
全く、これで政治学者なのか?

・今日の一言
イギリスは日本に似ていない。
Britain is not similar to Japan.
영국은 일본과 비슷하지 않다.
英国不像日本。

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