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漢代画象の研究 [本(東洋史]

『漢代画象の研究/長広敏雄/中央公論美術出版/1965』
著者:美術史
評価:絵本のように漢代を知る・良書

水経注によると、光武帝の姉湖陽公主の夫は胡珍というらしい。
湖陽公主劉黄は、夫を亡くしたあと、宋弘、周嘉に断られたが、
ちゃんと相手が見つかったようである。めでたしめでたし。

後漢では鉄生産が向上した。
その結果、石材利用と煉瓦利用が広範化したという。

墓の壁画はまるで絵本のようで面白い。
斉桓公、衛姫、蘇武、藺相如、晋霊公、荊軻。
史記の有名な話はみなあるようだ。
史記は漢の時代はあまり人気がなく、読む人は少なかった。
だから史記で有名になったのではなく、
史記が有名な説話を採用したということ。
史記にある面白い話は、漢代の人の常識だったようだ。
隠=クイズ好きの醜女鍾離春が斉王の妃になった話も面白い。

漢宣帝の未央宮麒麟閣11功臣
霍光、張安世、韓増、趙充国、魏相、丙吉
杜延年、劉徳、梁丘賀、蕭望之、蘇武
絵を描いて並べたのは宣帝に始まるらしい。

占相術の専門家、官は相工、民間は相者という。
占相術をよくする絵描きがたくさんいたようだ。
そのため漢代は写実性の高い肖像画が流行っていた。

広川王の壁画に描かれる剣士成慶
短衣、大袴に7尺5寸の長剣を持つ。
7尺5寸って175cmぐらいか。長い剣だな。佐々木小次郎か?
どうやって鞘から抜くんだろう。

古代剣法の型らしき画像
剣を持つ反対の手は剣の刃にあて、五指を開き手のひらを相手に見せる。
羅漢像みたいだな。

あるいは、左手は袖の中で肩より高くし、右袖は剣に巻き付ける。
右足を強く曲げて前に躍りかかる姿勢。
これはフェンシングの付きみたい。

『中国文学入門/吉川幸次郎/講談社学術文庫/1976』
著者:中国文学、唐詩
評価:ちょっと古いか

中国文学の特徴
小説文学の発生が遅いこと。
恋愛より友情が重視。
西洋は主観的能動的だが、中国は客観的受動的という。

道は人より遠からず人に遠きものは道と為すべからず
(道不遠人,遠人非道)
これは中庸の言葉。
中国の人間中心主義がよくわかる。

・今日の一言
史記にある面白い話は漢代の人の常識である。
The interesting stories in Shiji are common knowledge in the Han dynasty.
사기의 재미있는 이야기는 한대 사람의 상식이다.
在史记里有趣的故事都是汉代人的常识。

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