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詩の起原 [本(読書と文章]

『詩の起原』
辰巳正明(国文学者)
笠間書院(2000)


東アジア文化圏の恋愛詩を歌路の構造に対応させて分析

歌路を詩学理論として恋歌の常識を問いなおす
歌路とは、中国少数民族の歌の理論であり、
出会いから熱愛別離婚約までの順序である。

・恋歌の詩学
恋歌は公開されるもの
恋愛は恋歌の中にあるもの
恋歌は歌路に沿って進行する
恋歌の恋愛は疑似恋愛である
恋歌は駆け落ちや情死へ向かう
娯神情歌、文娯情歌、社交情歌、恋人情歌、愛情故事歌の五種がある。

三月上巳に不祥祓除の習慣があり、男女の遊楽に歌があった。
鄭国の風俗である。
これらの民間の歌謡を採詩官が集めて楽府が作られた。

歌垣とは、春と秋に固定の行事として山や水辺で行うもので、
宗教的性格を持つ。
市や温泉や海辺でも臨時の行事として行われる。
老若男女が集まり対歌し、恋歌を歌い遊楽する民俗行事。
それは婚姻に結びつく。既婚者同士の恋愛も可であった。

世説新語での左思と潘岳のエピソードも歌垣のシーンと言われるし、
歌垣は、中国から渡来人の文化であるという
日本書紀の記述を考えると、
歌垣は古代漢民族の季節祭の習慣かもしれない。
するとある意味、自由恋愛があったと言えるだろう。

『詩霊論』
辰巳正明(国文学)
笠間書院(2004)


詩の歴史

論旨がわかりにくい。
ギリシャ古典の恋愛詩はほとんどが不倫の詩らしい。


・今日の一言
歌は男女を結びつける。
Songs make a man and woman fall in love.
노래는 남녀를 연결시킨다.
歌联结男女。

タグ:辰巳正明
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