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英語はこんなにニッポン語(ちくま文庫) [本(英語学習]

『英語はこんなにニッポン語/ロビン・ギル/ちくま文庫/1989』
著者:日本語を専攻したアメリカ人
評価:英語と日本語の真の違いを知る

英語の一人称は国民性と関係なく文法構造の違い。
"I"には自己の明確化や自己主張の感じはない、
天気のItと同じ便宜上の存在だという。
全くその通り。それらは文法構造上の置き字である。

日本人の書く英語論文は接続詞がアメリカ人の2.5倍もある。
論理の整った文という思い込みが日本人にはあるのである。

英語を日本語に翻訳をすると、
和訳の方が論理的なこともしばしばあるという。

日本語には擬音が多い。だから自然志向を示す……というのは間違い。
そもそも英語は擬音そのものでできているという。
英単語の音の一つ一つが擬音から作られているのである。
英語の古いゲルマン系の動詞はほとんどが一音節なのはそのためである。
だから直接的な擬音が必要ないのである。

柳瀬尚紀のナンセンスの絵本の翻訳。

このおじさんはドーバー出身
クローバー畑にもうれつ突進
でっかい蜂たち大あばれ
鼻もおひざもミミズばれ
故郷へ帰れとおじさん決心

うおっ……これはラップじゃない?
各行の末尾にya! yeah!とか入れたくなるんだが。

言語とは世界を切り分けるものである。
一枚の絵からジグソーパズルを作るようなものだ。
日本語と英語はそのジグソーパズルの切り方が違っている。

英語ジグソーパズルのピースのひとかたまりのに相当する部分を、
日本語ジグソーパズルから取り出すとする。
すると、ピースの切れ方が違うから、
英語のときよりも日本語のときの方がピースが多くなってしまう。
これが翻訳にすると通常、元よりも分量が増えてしまう理由である。

・今日の一言
言語とは世界を切り分けるもの
Language divides the world.
언어는 세계를 나누는 것이다.
语言是切开世界的。

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