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2023年に読んでよかった本 [ベスト10]

去年読んだ本は日本語267冊、韓国語6冊、中国語5冊、ベトナム語6冊、英語4冊、イタリア語1冊でした。

2022年は、日本語366冊、韓国語6冊、中国語4冊、ベトナム語3冊、英語3冊
2021年は、日本語291冊、中国語3冊、英語4冊、ベトナム語3冊
2020年は、日本語340冊、ベトナム語7冊
2019年は、日本語197冊、中国語3冊、韓国語8冊
2018年は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊
2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なく不明。

以下、去年読んだ本からお勧めの本12冊。順番は読了日付順。


2023.01.03
『刘秀故事传说集』
刘守华、张静、王俊文
华中师范大学出版社(2018)


難易度3/5 推薦度3/5


2023.02.17
『Truyện Cười Mẹ Và Con』
Hà Anh My
Nhà Xuất Bản Lao Động(2008)


難易度3/5 推薦度3/5


2023.03.15
『京剧猫 长坂坡』
熊亮、吴翟
三联书店(2013)


難易度2/5 推薦度4/5


2023.03.16
『Questions, Questions』
Marcus Pfister
NorthSouth Books(2011)


難易度2/5 推薦度4/5


2023.04.04
『ベルクソン思想の現在』
檜垣立哉、平井靖史
書肆侃侃房(2022)


難易度4/5 推薦度4/5


2023.04.10
『ねこのピート:だいすきなしろいくつ』
エリック・リトウィン、ジェームス・ディーン┃
ひさかたチャイルド(2013)


原題:Pete the Cat I Love My White Shoes

難易度2/5 推薦度4/5


2023.07.06
『3000万語の格差:赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』
ダナ・サスキンド(小児外科)
明石書店(2018)


原題:Thirty Million Words: building a child's brain

難易度3/5 推薦度4/5


2023.08.22
『「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム』
米澤好史(臨床発達心理学)
福村出版(2015)


難易度3/5 推薦度4/5


2023.09.14
『保護者のための いじめ解決の教科書』
阿部泰尚(NPO法人ユース・ガーディアン)
集英社新書(2019)


難易度2/5 推薦度4/5


2023.10.02
『自閉症:心理学理論と最近の研究成果』
スー・フレッチャー=ワトソン(自閉症研究)
星和書店(2023)


原題:Autism: A new introduction to psychological theory and current debate

難易度4/5 推薦度5/5


2023.11.05
『数学の世界地図』
古賀真輝(高校教諭)
KADOKAWA(2023)


難易度4/5 推薦度5/5


2023.11.27
『Io...』
Emma Dodd(作家、イラストレーター)
L'Ippocampo Ragazzi(2011)


難易度1/5 推薦度3/5


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2022年に読んでよかった本 [ベスト10]

あけましておめでとうございます。

去年読んだ本は382冊でした。その中に、放送大学印刷教材42冊、韓国語6冊、中国語4冊、ベトナム語3冊、英語3冊を含みます。コロナの制限が解け、図書カードを5枚増やしたため、つい借りてたくさん読んでしまいました。今年は日本語は100冊くらいまで減らし、もっと外国語書籍を読む予定です。

2021年は、日本語291冊、中国語3冊、英語4冊、ベトナム語3冊
2020年は、日本語340冊、ベトナム語7冊
2019年は、日本語197冊、中国語3冊、韓国語8冊
2018年は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊
2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なく不明。

以下、去年読んだ本からお勧めの本17冊。順番は読了日付順。


2022.01.05
『魚にも自分がわかる:動物認知研究の最先端』
幸田正典(行動生態学)
ちくま新書(2021)


難易度2/5 推薦度5/5


2022.01.16
『Muốn An Được An:Being Peace』
Thích Nhất Hạnh(禅僧)
Nhà Sách Thái hà(2014)


難易度4/5 推薦度4/5


2022.01.21
『ブルシット・ジョブ:クソどうでもいい仕事の理論』
デヴィッド・グレーバー(文化人類学)
岩波書店(2020)


難易度3/5 推薦度5/5


2022.01.26
『動物意識の誕生(上)生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化』
シモーナ・ギンズバーグ(神経生物学)
勁草書房(2021)


原題:The Evolution of the Sensitive Soul

難易度4/5 推薦度4/5


2022.01.27
『動物意識の誕生(下)生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化』
シモーナ・ギンズバーグ(神経生物学)
勁草書房(2021)


原題:The Evolution of the Sensitive Soul

難易度4/5 推薦度4/5


2022.02.21
『英文法の鬼100則』
時吉秀弥(認知言語学)
明日香出版社(2019)


難易度2/5 推薦度4/5


2022.07.04
『地球外生命:アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来』
小林憲正(アストロバイオロジー)
中公新書(2021)


難易度3/5 推薦度5/5


2022.08.08
『聴覚障害児の学習と指導:発達と心理学的基礎』
四日市章(聴覚障害児の教育と心理学)
明石書店(2018)


難易度3/5 推薦度4/5


2022.08.24
『あなたのセックスが楽しくないのは資本主義のせいかもしれない』
クリステン・R・ゴドシー(ロシア・東欧学)
河出書房新社(2022)


原題:Why Women Have Better Sex Under Socialism: and other Arguments for Economic Independence

難易度2/5 推薦度4/5


2022.09.05
『発達障害児の言語獲得:応用行動分析的支援 フリーオペラント法』
佐久間徹(作家)
二瓶社(2015)


難易度2/5 推薦度4/5


2022.09.19
『量子で読み解く生命・宇宙・時間』
吉田伸夫(素粒子論)
幻冬舎新書(2022)


難易度2/5 推薦度4/5


2022.09.27
『世界は時間でできている:ベルクソン時間哲学入門』
平井靖史(近現代フランス哲学)
青土社(2022)


難易度4/5 推薦度4/5


2022.10.03
『Au オードリー・タン 天才IT相7つの顔』
アイリス・チュウ(コラムニスト)
文藝春秋(2020)


難易度2/5 推薦度4/5


2022.10.13
『さくらもちのさくらこさん』
岡田よしたか(絵本作家)
ブロンズ新社(2019)


難易度0/5 推薦度4/5


2022.11.13
『社会福祉:新しい地平を拓く』
山田知子(高齢者福祉、女性福祉)
放送大学教育振興会(2022)


難易度4/5 推薦度4/5


2022.11.27
『かいじゅうたちのいるところ』
モーリス・センダック(絵本作家)
冨山房(1975)


難易度1/5 推薦度4/5


2022.11.27
『にじいろのさかな』
マーカス・フィスター(絵本作家)
講談社(1995)


難易度0/5 推薦度4/5


2022.12.21
『ねっこぼっこ』
ジビュレ・フォン・オルファース(絵本作家)
平凡社(2005)


難易度1/5 推薦度4/5



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2021年に読んでよかった本 [ベスト10]

あけましておめでとうございます。

2021年の1年間で読んだ本の数は、日本語291冊、中国語3、英語4冊、ベトナム語3冊でした。韓国語はコロナの影響で韓国文化院に行っておらず休養状態でした。日本語書籍は放送大学印刷教材が98冊含まれます。保育士試験、放送大学での学習、心理実習演習の選抜試験などがあり、量が少し減りました。

2020年は、日本語340冊、ベトナム語7冊
2019年は、日本語197冊、中国語3冊、韓国語8冊
2018年は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊
2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なく不明。

以下、去年読んだ本からお勧めの本、約10冊。順番は読了日付順。


2021.01.26
『物理世界のなかの心:心身問題と心的因果』
ジェグォン・キム(哲学)
勁草書房(2006)


原題:Mind in a Physical World: An Essay on the Mind-Body Problem and Mental Causation

難易度4/5 推薦度4/5


2021.02.24
『連星からみた宇宙:超新星からブラックホール、重力波まで』
鳴沢真也(天体物理学、地球外生命探査)
ブルーバックス(2020)


難易度3/5 推薦度5/5


2021.04.05
『進化には生体膜が必要だった:膜がもたらした生物進化の奇跡』
佐藤健(生体膜、生命科学)
裳華房(2018)


難易度3/5 推薦度5/5


2021.04.28
『基礎看護学』
井上智子(基礎看護学)
放送大学教育振興会(2016)


難易度3/5 推薦度4/5


2021.05.14
『量子論はなぜわかりにくいのか:「粒子と波動の二重性」の謎を解く』
吉田伸夫(素粒子論、量子色学、科学哲学、科学史)
技術評論社(2017)


難易度/5 推薦度/5


2021.05.28
『Einstein's Unfinished Revolution:The Search for What Lies Beyond the Quantum』
Lee Smolin(量子論重力理論)
Penguin(2020)


難易度3/5 推薦度4/5


2021.09.16
『発達心理学特論』
荻野美佐子(発達心理学、教育心理学、臨床発達心理士)
放送大学教育振興会(2021)


難易度3/5 推薦度5/5


2021.09.18
『ハンス・ヨナス 未来への責任:やがて来たる子どもたちのための倫理学』
戸谷洋志(哲学、現代ドイツ思想、倫理学)
慶應義塾大学出版会(2021)


難易度3/5 推薦度4/5


2021.10.07
『言語哲学から形而上学へ:四次元主義哲学の新展開』
中山康雄(哲学)
勁草書房(2019)


難易度5/5 推薦度4/5


2021.11.09
『三体:地球往事』
刘慈欣(作家)
四川科学技术出版社(2008)


難易度3/5 推薦度4/5



2021.12.10
『もう ぬげない』
ヨシタケ シンスケ
ブロンズ新社(2015)


難易度0/5 推薦度4/5



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2020年に読んでよかった本 [ベスト10]

2020年の一年間で読んだ本の数は、日本語340冊、ベトナム語7冊でした。韓国語、中国語、英語の多読は完全休養状態でした。日本語書籍には放送大学印刷教材が116冊含まれます。

2019年は、日本語197冊、中国語3冊、韓国語8冊
2018年は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊
2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なく不明。

以下、去年読んだ本からお勧めの本、約10冊。順番は読了日付順。


2020.03.05

『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』
吉田伸夫(素粒子論、量子色学)
ブルーバックス(2020)


量子効果は物理現象の根底に波動性があるから。物質の構造は波が共鳴状態を作るから。

難易度4/5 推薦度4/5


2020.05.01

『MMT 現代貨幣理論入門』
L・ランダル・レイ(貨幣理論)
東洋経済新報社(2019)


原題:Modern Money Theory: A Primer on Macroeconomics for Sovereign Monetary Sytems 2nd Edition(2015)

MMTの研究はおそらく日本の命運を分けることになる。

難易度4/5 推薦度5/5



2020.05.17

『イエスの生涯 1 宣教者イエス』
バークレー(聖書学者)
新教新書(1966)


原題:The Mid of Jesus(1960)

疑問を提示して解説するので面白くわかりやすい

難易度3/5 推薦度4/5



2020.05.17

『イエスの生涯 2 十字架と復活』
バークレー(聖書学者)
新教新書(1966)


原題:Crucified and Crowned(1961)

イエスの伝記の後半。歴史的分析が面白い。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.07.08

『「心の哲学」批判序説』
佐藤義之(現象学、倫理学)
講談社選書メチエ(2020)


現象学からの心の哲学批判。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.08.31

『慈悲』
中村元(インド哲学、仏教学)
講談社学術文庫(2010)


慈悲から仏教を超えて普遍性を感じさせる一冊。

難易度3/5 推薦度4/5


2020.09.21

『時間は逆戻りするのか』
高水裕一(宇宙論)
ブルーバックス(2020)


予言能力ではループ量子重力理論の方が有利らしい。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.10.06

『クオリアと人工意識』
茂木健一郎(脳科学、認知科学)
講談社現代新書(2020)


久しぶりに本業に帰ってきての一冊。以前よりさらに多角的な分析になっている。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.11.23

『国際人権入門』
申惠豊(法学)
岩波新書(2020)


条約は法律に優位するというのは重要。法源は憲法だけではない。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.11.25

『漂泊のアーレント 戦場のヨナス』
戸谷洋志(哲学、倫理学)
百木漠(社会思想史)
慶應義塾大学出版会(2020)


伝記かつ未来へ向けた思想分析でそれが2人分という4倍お得な一冊。

難易度3/5 推薦度4/5



2020.11.30

『三訂版 学校と法』
坂田仰(公法学、教育制度学)
放送大学教材(2020)


学校での事件の法的な問題についてよくわかる。事例が豊富でわかりやすい。

難易度2/5 推薦度5/5






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『ダーウィニズム心理学』について注記 [Darwinism Psychology]


 本の内容を簡単に解説すると、
・記憶は、認知神経科学の話
・言語は、認知言語学の話
・感情は、進化心理学の話
・意識は、哲学の話

 キーワード:アージ理論、アフォーダンス、ダーウィニズム、認知言語学、心身問題



この本ができるまでの流れ

私はもともと心理学が好きで、オリバー・サックスと宮城音弥が愛読書だった。


あるとき、戸田正直『感情:人を動かしている適応プログラム』東京大学出版会(1992)を読み、感情が行動で分類定義できることを知る。


キャロル・イザードなど感情心理学の本を集めてデータ整理、さらに辞書から感情語彙を集め分類して分析し、各感情の論理分岐関係を解析することに成功し、感情進化論=「感情のロジックツリー理論」を構築。

世に出すことを画策し、1998年に新風舎がフーコー研究論文コンテストを募集しているのを発見、『7つの記憶、7つの感情』と題して応募し、大賞となり、賞金10万円と出版権をもらう。


2001年になり『ココロを動かす技術、ココロを読み解く科学』として発売される。

その後、改訂版の発売を考えるが進展なし。内容は現状の科学理論の延長であり、論理的推論と分析的思考だけで見出すことができるものであるから、どのみち他の研究者が同じことを発表するだろう、私が意地になって出そうとしなくてもよいと、いったん諦める。

5年、10年、15年たっても、誰も感情について正答に到達できないことに驚き、再度、自分の力で世に問うことを考える。意識や言語に関する考察などを追記し、論理的連関関係をより明確にした『ダーウィニズム心理学』として今回の出版に至る。

全体が網の目のように連関していること。『ダーウィニズム心理学』は全体が網の目のように連関しており、相互の正しさを支持する構造になっている。良い論理循環を持つことがこの理論の特徴である。



序章のウィトゲンシュタインの引用は『論理哲学論考』から。『論理哲学論考』は「語りうることと語りえないこと」との境界を明らかにすることで哲学の役割を明確化するもの。

この本は、科学の前段階としてダーウィニズムによって語り得ることを語り切ることで、心理学研究のスタートラインを提供するのが目的である。この本は自然科学的心理学研究の土台を提示する本である。

記憶の章について。記憶の仕組みとして提示したものが、なぜその仕組みでなければならないのかわかりにくいと思う。故に以下の文章を追記したいと思っている。

 脳の仕組みを考えるときに注意しなければならないのは、進化のルールです。生物の進化がどのようにして起こるのかには法則があります。
 遺伝子の重複による相同器官の形成、そして余剰器官の新機能の獲得です。
 進化は遺伝子の突然変異により起こるのですが、そのときよく起こるのは、同じ遺伝子が二重になって、器官を2つ作ってしまうことです。同じ機能の器官が2つあると、作るエネルギーが無駄ですが、すでにある器官の予備として役に立つので、すぐに淘汰されることはありません。
 しかし無くてもよい予備の器官ですから、片方の器官には進化の淘汰圧がかからず、自由な変化が起こります。このとき器官が新しい機能を獲得するのです。
 この変化のときに多いのは、調節遺伝子の変化です。質的な変化よりも、量的な変化が生まれます。例としては、脳の右脳と左脳の違いなどが挙げられるでしょう。脳の障害で、脳の半分を切除することがありますが、残り半分が順応することで生活することができます。脳は本来、左右とも同じ機能だからできることです。これは調節遺伝子の違いで左脳に言語機能が生まれていると考えられるのです。
 海馬と大脳皮質の関係も似たものと考えられます。
 この2つもできた当初は同じ機能を持っていたと考えられます。それが調節遺伝子の変化により、記憶の期間や方法を変化させることで、こうした違いが生まれたのです。

意識の章において、我々が知覚するものはすべて行為であるといい、色もまた行為であるとしていること。これはわかりにくいと思う。色には三原色などの構造があり、それは明らかに外部の物理構造と異なるように見えるからだ。脳が生み出した幻想ではないかと思ってしまう。

これにはまず音から考えるとわかりやすい。音とは物質の振動であり、その波長は0から無限に可能である。それに対して神経細胞は生きた生物であり、無限に対応することができない。どうするか。反復を利用する。それがオクターブである。1オクターブ上がっても我々は同じ音と感じることができる。これは算数の桁上がりと同じである。1から百までの数字をそのまま表すと、百の細胞が必要だが、1の桁と10の桁に分けて対応すれば10個で表すことができる。音が1オクターブで反復するのも、少ない細胞で無限の音を詳しく分類するための変形なのである。

これと同じ事が色でも起こる。色では三原色ということで、3つの組合せで色を変形されているのである。

我々は遠くの星を観察するときに望遠鏡を使う。望遠鏡のレンズに変形があれば、見るものも変形して見える。音や色における構造はこのレンズの変形に対応している。

比べるならメルカトル図法を思い浮かべるのがよい。メルカトル図法ではカナダやグリーランドが巨大になるが、それは歪みであって幻想とは異なる。球体を平面で表現したための変形なのである。

1オクターブといい、三原色といい、それらは無限の外界の構造を有限の細胞を使って、可能な限り細かく分類しようとした結果生まれた「レンズの歪み」のようなものなのであり、決して脳が生み出した幻想などではないのである。

私は唯物論還元主義者であり、一元論者であり、自然科学としての心理学を支持している。故に、科学が価値や意味、倫理を扱えないとする、広く膾炙した言明に対して全く同意しない。なぜならここには2つの誤謬があるからだ。

1つはダブルスタンダードである。

科学では扱えないが、哲学や宗教が扱えるというとき、あきらかに条件が同じではない。確かに「現在」の科学でわかることは少ないが、哲学や宗教でわかることはもっと少ない。哲学や宗教の価値や意味、倫理への主張の説得力は、科学に「劣るとも勝らない」。科学が価値や意味、倫理を扱えないとするなら、少なくとも、哲学や宗教はそれよりももっと無力である。哲学や宗教が価値や意味、倫理を扱えるのなら、科学はより正確に扱うと言わざるを得ない。

2つは人間中心主義の傲慢さである。

現代は環境問題などの高まりから、自然の一部としての人間という観点が強まっているはずだ。人間が自然の一部であるなら、当然、人間もまた自然科学の対象であり、人間の行動や精神も自然科学によってこそ解き明かされると考えるべきである。

これらの誤解の最大の鍵は「時間」である。意識の章で説明したように、言語概念には時間を含んだものがたくさんある。それには対応する物質がないように思われる。

しかし誤解がある。まず我々人間のような生命体は、食事と排泄の循環により絶えず物質が入れ替わり、3年でほとんどの物質が交代するされる。すなわち生命体にはもともと対応する物質などないのである。

さらに自由意志の章で解説したように、意志というのは過去であり、現在に存在していないように見える。しかし宇宙はもともと時空間として時間を含んで変形している。過去は常に現在に存在しており、非実在ではない。すべての過去は実在である。感情語彙に対して対応する物質はないが、対応する行為はあり、物質の位置変化としての対応は存在する。

さらに問題はあらゆる物質は時間を包含した存在であること。素粒子としての超ひもならば、振動数があってこそ、超ひもは定義される。振動数は時間を包含していなければ確定できない。振動のように継続して同じ現象を継続しているものを我々は物質と呼ぶ。物質というのは、安定的継続現象のことである。

すなわち自然科学が対象としているのは、もともと現象であり、変化なのであり、時間を含んでいるのである。
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新年あけましておめでとうございます [語学学習記録]


新年あけましておめでとうございます。今年はもっと資格を取るぞ!

2020年の受験候補
 02.日本漢字能力検定:準1級
 03.TOEIC
 03.メンタルヘルス・マネジメント検定:Ⅱ種、Ⅲ種
 03.中国語検定:準1級
 03.手話技能検定:準2級、3級
 04.実用数学技能検定:2級
 04.保育士(地域限定保育士ルート狙い)
 05.実用英語技能検定:準1級
 06.ハングル能力検定:1級、2級
 06.薬学検定:1級
 06.日本語検定:1級
 06.色彩検定:3級、UC級
 06.実用ベトナム語検定:4級(関西開催の場合のみ)
 06.中国語検定:準1級
 07.実用数学技能検定:準1級
 10.全国手話検定:2級、3級
 10.天文宇宙検定:2級、3級
 11.ハングル能力検定:1級
 11.中国語検定:1級
 11.歴史能力検定:2級、3級
 12.京都・観光文化検定:2級

・放送大学は、一学期は公認心理師対応新規科目、二学期は数学、物理、化学を中心に受講予定
・令和2年度に地元の手話通訳者養成講座に応募予定

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一年のまとめ&今年の読んだ本ベスト10+α [ベスト10]

今年は、日本語教師と細々とした通訳に加え、放送大学の全科履修性として大学生となり、秋には悲願の著書の出版に成功、今は仕事との相乗効果を考えて、資格マニア路線に向かっています。

今年度の検定
 奈良まほろばソムリエ検定:奈良通2級
 TOEIC:710
 心理学検定:特1級
 日本語検定:2級
 京都・観光文化検定:3級
 日本漢字能力検定:2級
 
主要既得資格
 日本語教育能力検定
 全国通訳案内士(中国語・韓国語)
 TOPIK 韓国語能力試験:6級
 HSK 漢語水平考試:6級
 全国手話検定:4級
 
2020年の受験予定(理想、現実は半分くらい?)
 02.日本漢字能力検定:準1級
 03.TOEIC
 03.メンタルヘルス・マネジメント検定:Ⅱ種、Ⅲ種
 03.手話技能検定:準2級、3級
 04.実用数学技能検定:2級
 05.実用英語技能検定:準1級
 06.薬学検定:1級
 06.日本語検定:1級
 06.色彩検定:3級、UC級
 06.実用ベトナム語検定:4級(関西であれば)
 07.実用数学技能検定:準1級
 10.全国手話検定:2級、3級
 10.天文宇宙検定:2級、3級
 11.歴史能力検定:2級、3級
 12.京都・観光文化検定:2級

日本語検定、漢検に、中国語、韓国語、ベトナム語、英語を極めれば「ぼくのかんがえたさいきょうのにほんごきょうし」の完成です!


今年一年間で読んだ本の数は、日本語197冊、中国語3冊、韓国語8冊でした。外国語の多読は、韓国語177冊、中国語82冊、英語61冊に到達しました。

2018年は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊
2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なく不明。

以下、去年読んだ本から10冊にこだわらずお勧めの本。順番は読了日付順。


2019.02.05

『タコの心身問題:頭足類から考える意識の起源』
ピーター・ゴドフリー=スミス(生物哲学)
みすず書房(2018)


原題:Other Minds: The Octopus, the Sea, and the Deep Origins of Consciousness(2016)

難易度3/5 推薦度4/5

2019.03.20

『共に生きる道:ホスピスチャプレン物語』
沼野尚美(病院チャプレン)
佼成出版社(2004)


難易度1/5 推薦度4/5

2019.04.03

『カウンセリングの技法を学ぶ』
玉瀬耕治(マイクロカウンセリング)
有斐閣(2008)


難易度2/5 推薦度5/5

2019.04.30

『家族のためのユマニチュード:“その人らしさ"を取り戻す、優しい認知症ケア』
Yves Gineste(体育学)
誠文堂新光社(2018)


難易度1/5 推薦度4/5

2019.05.20

『超ひも理論と宇宙のすべてを支配する数式』
ニュートン別冊
ニュートンプレス(2019)


難易度2/5 推薦度4/5

2019.07.19

『初歩からの数学』
隈部正博(数学基礎論)
放送大学教育振興会(2018)


難易度3/5 推薦度5/5

2019.08.01

『子育ての知恵:幼児のための心理学』
高橋惠子(発達心理学)
岩波新書(2019)


難易度2/5 推薦度4/5

2019.09.10

『独ソ戦:絶滅戦争の惨禍』
大木毅(ドイツ現代史)
岩波新書(2019)


難易度2/5 推薦度4/5

2019.10.09

『時間は存在しない』
カルロ・ロヴェッリ(ループ量子重力理論)
NHK出版(2019)


難易度3/5 推薦度4/5

2019.10.15

『ダーウィニズム心理学:記憶、感情、意識の謎に答える』
坂下景(日本語教師)
シャスタインターナショナル(2019)


難易度2/5 推薦度5/5

2019.11.19

『女性のいない民主主義』
前田健太郎(行政学)
岩波新書(2019)


難易度3/5 推薦度5/5

2019.12.10

『偏差値29でも東大に合格できた!「捨てる」記憶術』
杉山奈津子(作家)
青春新書インテリジェンス(2016)


難易度2/5 推薦度4/5

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『ダーウィニズム心理学』出版されました! [Darwinism Psychology]

2019.10.21

『ダーウィニズム心理学:記憶、感情、意識の謎に答える』
シャスタインターナショナル(2019)


記憶、言語、思考、感情、性格、意識など心についての根源的な謎に、生物進化の観点から生まれた「感情のロジック・ツリー理論」「意識のトポロジカル・ループ理論」「言語の意味の身体運動感覚説」の3つの理論で、明解かつ簡潔に答える。

坂下 景(さかした あきら)
1969年大阪府生まれ。日本語教師、全国通訳案内士(中国語・韓国語)、心理学検定特1級。多文化共生時代の日本を見据え、外国系児童を主な対象として学習支援活動をしている。ベトナム語と手話を学習中。現在は『ダーウィニズム心理学』の英語版の準備と、心理学理論の数式化のため位相幾何学に取り組んでいる。

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去年読んでよかった本 [ベスト10]

あけましておめでとうございます。

去年は、日本語教師と全国通訳案内士(中国語・韓国語)の関連で忙しくなり、さらに心理学検定一級、全国手話検定4級、泉佐野地域限定通訳案内士などを取りました。そのため、読書量が大幅に減りました。

去年一年間で読んだ本の数は、日本語178冊、中国語3冊、韓国語16冊でした。外国語の多読は、韓国語169冊、中国語78冊、英語61冊に到達しました

2017年は、日本語323冊、中国語3冊、英語1冊、韓国語19冊
2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なし。

以下、去年読んだ本から10冊にこだわらずお勧めの本。順番は読了日付順。


2018.01.03

『ぼくは物覚えが悪い:健忘症患者H・Mの生涯』
スザンヌ・コーキン(神経科学)
早川書房(2014)


原題:Permanent Present Tense: The man with No Memory, and What He Taught the World(2013)

難易度2/5 推薦度5/5



2018.02.21

『ろう者の祈り:心の声に気づいてほしい』
中島隆(朝日新聞)
朝日新聞出版(2017)


難易度1/5 推薦度4/5



2018.02.21

『あなたの脳のはなし:神経科学者が解き明かす意識の謎』
デイヴィッド・ イーグルマン(神経科学)
早川書房(2017)


原題:The Brain: The Story of You 2015

難易度3/5 推薦度4/5



2018.02.24

『하리하라의 생물학 카페:신화에서 발견한 36가지 생물학 이야기』
이은희(神経生物学)
궁리출판(2002)


(ハリハラの生物学カフェ:神話から発見する36の生物学物語)

難易度3/5 推薦度5/5



2018.04.04

『ハンス・ヨナスを読む』
戸谷洋志(哲学、倫理学)
堀之内出版(2018)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.04.26

『手話を学ぶ人に贈る目からウロコの手話:手話を映像から解き明かす』
長谷川達也(全国手話通訳問題研究会運営委員)
クリエイツかもがわ(2009)


難易度2/5 推薦度4/5



2018.04.30

『数学の認知科学』
G. レイコフ(認知言語学) R.E. ヌーニェス(数学)
丸善出版(2012)


原題:Where Mathematics Comes From(2000)

難易度4/5 推薦度4/5



2018.05.08

『虚数のきほん』
ニュートンプレス(2018)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.06.01

『日本語が話せないお友だちを迎えて:国際化する教育現場からのQ&A』
河原俊昭
くろしお出版(2010)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.07.03

『多文化児童の未来をひらく:国内外の母語教育支援の現場から』
松田陽子
学術研究出版(2017)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.07.05

『外国人児童生徒のための支援ガイドブック:子どもたちのライフコースによりそって』
齋藤ひろみ(日本語教育、小学校教員)
凡人社(2011)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.07.26

『子どものこころ:教室や子育てに役立つカウンセリングの考え方』
原田眞理(臨床心理士)
ナカニシヤ出版(2011)


難易度2/5 推薦度5/5



2018.09.25

『学習言語とは何か:教科学習に必要な言語能力』
バトラー後藤裕子(教育心理学)
三省堂(2011)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.10.02

『キリスト教の輪郭』
百瀬文晃(司祭、神学者)
女子パウロ会(1993)


難易度3/5 推薦度4/5



2018.10.30

『手話は心』
川淵依子(手話通訳者)
全日本聾唖連盟(1983)


難易度2/5 推薦度4/5



2018.11.15

『유쾌한 심리학』
박지영(心理学)
신영사(2010)


(愉快な心理学)

難易度3/5 推薦度4/5



2018.11.17

『生きにくい子どもたち:カウンセリング日誌から 今ここに生きる子ども』
岩宮恵子(臨床心理士)
岩波現代文庫(2009)


難易度2/5 推薦度5/5



2018.11.29

『심리학 오디세이:내가 모르는 나를 찾아가는 심리 탐험』
장근영(心理学)
예담(2009)


(心理学オデッセイ:自分も知らない自分を捜す心理探検)

難易度3/5 推薦度4/5



2018.12.31

『きこえない子の心・ことば・家族』
河崎佳子(臨床心理士)
明石書店(2004)


難易度1/5 推薦度5/5



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去年読んでよかった本 [ベスト10]

あけましておめでとうございます。去年はついに中国語と韓国語で通訳案内士に合格しました。一昨年の日本語教師養成講座420時間、日本語教育能力検定試験に続き資格を強化できました。

去年一年間で読んだ本の数は、日本語323冊、英語は1冊、中国語は3冊、韓国語は19冊でした。韓国語は韓国文化院で借りて返しているので、数が多くなりましたが、その分だけ中国語と英語の本が読めませんでした。ベトナム語の本も読みたいのですが、どうも全文写して、辞書を引くしか方法がなさそう……

外国語の多読は、韓国語153冊、中国語75冊、英語61冊に到達しましたが、効果ははっきり言ってリーディング能力が付くだけです。多読で語学力が急増とかありません。読書不足の人が読書をするとバランスがとれて語学力が急上昇するので、それを錯覚した人が多読を勧めているだけですね。何事もバランスです。

2016年は、日本語406冊、中国語2冊、英語0冊、韓国語22冊。
2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊。
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊。
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊。
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊。
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊。
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊。

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なし。

以下、去年読んだ本からお勧めの15冊、順番は読了日付の逆順。


2017.03.09

『数学を哲学する』
スチュワート・シャピロ(数学の哲学)
筑摩書房(2012)


難易度4/5 推薦度5/5



2017.03.31

『人生がときめく片づけの魔法』
近藤麻理恵(片づけコンサルタント)
サンマーク出版(2010)


難易度1/5 推薦度4/5



2017.04.05

『物質と意識(原書第3版):脳科学・人工知能と心の哲学』
ポール・チャーチランド(心の哲学)
森北出版(2016)


難易度3/5 推薦度4/5



2017.04.07

『Jポップで考える哲学:自分を問い直すための15曲』
戸谷洋志(哲学、倫理学)
講談社文庫(2016)


難易度2/5 推薦度5/5



2017.04.28

『手話を生きる:少数言語が多数派日本語と出会うところで』
斉藤道雄(ジャーナリスト、明晴学園元校長)
みすず書房(2016)


難易度2/5 推薦度4/5



2017.07.07

『あなたの知らない心理学:大学で学ぶ心理学入門』
中西大輔
ナカニシヤ出版(2015)


難易度3/5 推薦度4/5



2017.07.21

『한글에 대해 알아야 할 모든 것』
최경봉(国語国文学)
책과함께(2008)


(ハングルについて知らなければならないすべてのこと)

難易度3/5 推薦度5/5



2017.09.01

『蓮華の瞑想:こころとからだのヒーリング・レッスン』
ティク・ナット・ハン(禅、詩人、平和運動家)
法藏館(2011)


難易度1/5 推薦度4/5



2017.10.13

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』
水野的(放送通訳、ポルトガル語)
朝日出版社(2015)


難易度3/5 推薦度4/5



2017.10.24

『聖魔女術:スパイラル・ダンス』
スターホーク(エコロジスト、フェミニスト、作家)
国書刊行会(1994)


難易度2/5 推薦度4/5



2017.10.26

『ネガティブな感情が成功を呼ぶ』
トッド・カシュダン(パーソナリティ、ウェルビーイング)
草思社(2015)


難易度2/5 推薦度5/5



2017.11.03

『心理学史』
大芦治(教育心理学)
ナカニシヤ出版(2016)


難易度3/5 推薦度4/5



2017.12.05

『自閉症の僕が跳びはねる理由』
東田直樹(重度自閉症者)
角川文庫(2016)


難易度1/5 推薦度4/5



2017.12.13

『Time Reborn:From the Crisis in Physics to the Future of the Universe』
Lee Smolin(量子論重力理論)
Penguin(2014)


難易度3/5 推薦度4/5



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英語と日本語の発声の違い [考えたこと]

最近、京都科学カフェで角田秀一郎先生の講義で、そこで日本人は披裂喉頭蓋を半開きのまま発声しているのに対し、英語のネイティヴは披裂喉頭蓋を全開にして発声していることを知った。

これでほぼ発声の違いの謎は解けたと思う。帰国子女など日本人もアメリカで育てば英語の発声になる。すなわち日本語を母語とすると披裂喉頭蓋を半開きにしてしまうということ。

日本語に英語や中国語その他にない特徴があるということだ。それは何かというと、母音がフラットであること。

英語や中国語は二重母音が多く、さらに単母音も日本語のようなフラットな音ではないのだ。日本語の母音は発声器官を固定し、あとは声帯だけで発音できるが、英語と中国語はできないのである。

例えば同じ母音を発声しても、

日本語は、アーイーウーエーオー、だが、
英語では、アァイィウゥエェオォ、のようになる。

BBC英語を見ても同じ a 音でも最初と最後で音が違うのである。

日本語に長けた中国人通訳者が言うことに、「日本語は楽な言語で疲れない。中国語は話すと疲れる」というのがある。日本語は非常に省エネ言語なのである。

日本語を母語として育つと、発声器官の深部をほとんど使わなくなってしまい、結果として披裂喉頭蓋が下がってしまうのある。そして使わないために筋肉や神経が衰え、英語のような発声はできなくなるのだ。

英語や中国語は、発声器官の深部を使う言語であるために、声帯近辺の筋肉や神経が幼少期から鍛えられ、披裂喉頭蓋を上げた状態が維持できるのである。

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10月に読んだ本 [その他]

『ネガティブな感情が成功を呼ぶ』
トッド・カシュダン(パーソナリティ)
草思社(2015)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★★



『同時通訳の理論』
水野的(放送通訳)
朝日出版社(2015)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★★★



『聖魔女術:スパイラル・ダンス』
スターホーク(エコロジスト)
国書刊行会(1994)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『はじめてのウィスパリング CD付』
柴田バネッサ清美(英語、スペイン語通訳)
南雲堂(2004)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『手話通訳なるほど講座』
市川恵美子(手話通訳問題)
クリエイツかもがわ(2008)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『우리의 기억은 왜 그토록 불안정할까』
프란시스 위스타슈(神経学)
알마(2009)


(私たちの記憶はどうしてこんなに不安定なのか)

難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆

(韓国語多読149冊目。)



『すぐ覚えられる手話』
主婦と生活社
主婦と生活社(1998)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『細胞から若返る!テロメア・エフェクト』
エリザベス・ブラックバーン(分子生物学)
NHK出版(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』
川添愛(自然言語処理)
朝日出版社(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ビッグクエスチョンズ 数学』
トニー・クリリー(数学史)
ディスカヴァー・トゥエンティワン(2014)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★★☆☆



『トポロジーの世界』
野口廣(数学)
ちくま学芸文庫(2009)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★★☆☆



『心の哲学』
信原幸弘(心の哲学)
新曜社(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『ビッグクエスチョンズ 哲学』
サイモン・ブラックバーン(哲学)
ディスカヴァー・トゥエンティワン(2015)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『クオンタムユニバース 量子』
ブライアン・コックス(素粒子物理学)
ディスカヴァー・トゥエンティワン(2016)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★★☆☆



『ビッグクエスチョンズ 宇宙』
スチュアート・クラーク(天文学)
ディスカヴァー・トゥエンティワン(2014)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『オープンサイエンス革命』
マイケル・ニールセン(理論物理学)
紀伊國屋書店(2013)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『悪の力』
姜尚中(政治学)
集英社新書(2015)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『金子みすゞ名詩集』
金子みすゞ(童謡詩人)
彩図社(2014)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『一百四十五箇条問答』
法然
ちくま学芸文庫(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『免疫ペディア』
熊ノ郷淳(臨床免疫学)
羊土社(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『天才と発達障害』
岡南(室内設計家)
講談社(2010)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ちいさい言語学者の冒険』
広瀬友紀(心理言語学)
岩波科学ライブラリー(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『全国地名手話マップ』
米山ともこ
全日本聾唖連盟(2009)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『手話通訳を学ぶ人の「手話通訳学」入門 改訂版』
林智樹(手話通訳士)
クリエイツかもがわ(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『手話通訳の理論と実践』
全日本ろうあ連盟
手話通訳士育成指導者養成委員会(1998)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『医療通訳学習テキスト』
沢田貴志
創英社/三省堂書店(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『世界に通じるマナーとコミュニケーション』
横手尚子(接客英会話)
岩波ジュニア新書(2017)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『よくわかる翻訳通訳学』
鳥飼玖美子(英語、文化コミュニケーション)
ミネルヴァ書房(2013)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『心理学検定 基本キーワード 改訂版』
太田信夫(認知心理学)
実務教育出版(2015)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★★☆☆



『茶道の心理学』
安西二郎(心理学)
淡交社(1971)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『心理学者の茶道発見』
岡本浩一(リスク社会心理学、裏千家)
淡交社(1999)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『感情力』
フランソワ・ルロール(精神科医)
紀伊國屋書店(2005)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『多文化ソーシャルワークの理論と実践』
石河久美子(ソーシャルワーカー)
明石書店(2012)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
管賀江留郎(ウェブサイト少年犯罪データベース)
洋泉社(2016)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『조선의 화가』
이준구(教育学)
스타북스(2007)


(朝鮮の画家)

難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆

(韓国語多読147冊目。)



『일본 신도와 가구라』
윤광봉(演劇、戯曲)
태학사(2009)


(日本神道と神楽)

難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆

(韓国語多読148冊目。)


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9月に読んだ本 [その他]

『蓮華の瞑想:こころとからだのヒーリング・レッスン』
ティク・ナット・ハン(禅、詩人、平和運動家)
法藏館(2011)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★★★



『切っても切ってもプラナリア』
阿形清和(生物物理学)
岩波書店(2009)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『クラズナー博士のあなたにもできる ヒプノセラピー:催眠療法』
A・M・クラズナー(ヒプノセラピスト)
ヴォイス(1995)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『自閉症の脳を読み解く』
テンプル・グランディン(高機能自閉症者、動物科学)
NHK出版(2014)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『自閉症と感覚過敏:特有な世界はなぜ生まれ、どう支援すべきか?』
熊谷高幸(自閉症者のコミュニケーション障害とその支援)
新曜社(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『일본 전통 공연 예술』
이지선(比較文化学、琴と三味線の師範 )
제이앤씨(J&C)(2009)


(日本の伝統舞台芸術)

難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆

(韓国語多読145冊目)



『ヒトゲノムマップ』
加納圭(生命科学)
京都大学学術出版会(2008)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ゲノム編集を問う:作物からヒトまで』
石井哲也(生命倫理)
岩波新書(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『iPS細胞はいつ患者に届くのか:再生医療のフロンティア』
塚崎朝子(医療政策学、医療管理学)
岩波科学ライブラリー(2013)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『中途盲ろう者のコミュニケーション変容』
柴﨑美穂(言語聴覚士)
明石書店(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ヨーガではじめる阿字観瞑想のすすめ』
ヒロ(ヨーガ講師)
かんき出版(2010)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ギフテッド:天才の育て方』
杉山登志郎(小児精神神経学)
学研プラス(2009)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『自己意識と他性:現象学的探究』
ダン・ザハヴィ(現象学)
法政大学出版局(2017)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『心を操る寄生生物:感情から文化・社会まで』
キャスリン・マコーリフ(サイエンスライター)
インターシフト(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『あるヨギの自叙伝』
パラマハンサ・ヨガナンダ(ヨギ)
森北出版(1983)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『茨木のり子詩集』
茨木のり子(詩人)
思潮社(1969)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『儒教の歴史』
小島毅(中国思想史)
山川出版社(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『カエサル:貴族仲間に嫌われた「英雄」』
毛利晶(ローマ帝国史)
山川出版社(2014)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『食のリテラシー』
魚柄仁之助(食文化研究家)
こぶし書房(2017)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『クォンタム・タッチ2.0』
リチャード・ゴードン(ホリスティック医療)
ヴォイス(2014)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『大人の直観vs子どもの論理』
辻本悟史(教育やビジネスへの脳科学の応用)
岩波科学ライブラリー(2015)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『テストの花道 花道の先輩の勉強法』
NHK『テストの花道』制作チーム
NHK出版(2012)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『天才のノート術:連想が連想を呼ぶマインドマップ(R)<内山式>超思考法』
内山雅人(英国ThinkBuzan公認マインドマップインストラクター)
講談社+α新書(2015)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『霊能力の秘法:チャクラをめざめさせ、異次元に入れ』
本山博(生理心理学、宗教心理学)
トクマブックス(1982)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『密教ヨーガ:タントラヨーガの本質と秘法』
本山博(生理心理学、宗教心理学)
宗教心理出版(1978)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『女性のADHD』
宮尾益知(発達行動小児科学)
講談社(2015)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『女性のアスペルガー症候群』
宮尾益知(発達行動小児科学)
講談社(2015)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『大人のための「困った感情」のトリセツ』
水島広子(精神科医)
大和出版(2014)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『勉強の哲学:来たるべきバカのために』
千葉雅也(哲学、表象文化論)
文藝春秋(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『 データ分析の力:因果関係に迫る思考法』
伊藤公一朗(応用計量経済学)
光文社新書(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『조선의 선비:살아있는 조선의 청빈을 만나다』
이준구(韓国人間学)
스타북스(2006)


(朝鮮の士大夫:今へ生きる朝鮮の清貧に出会う)

難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆

(韓国語多読146冊目)




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8月に読んだ本 [その他]

『〈弱いロボット〉の思考』
岡田美智男(社会的・関係論的ロボティクス)
講談社現代新書(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『理論心理学の方法:論理・哲学的アプローチ』
A. クークラ(心理学)
北大路書房(2005)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★☆☆☆



『穴と境界:存在論的探究』
加地大介(哲学)
春秋社(2008)


難易度 ★★★★☆
推薦度 ★★☆☆☆



『時空のからくり』
山田克哉(理論物理学)
ブルーバックス(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『ニュー・アース』
エックハルト・トール(スピリチュアル指導者)
サンマーク出版(2013)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『あるがままに』
ラマナ・マハルシ(ヒンドゥー教神秘思想家)
ナチュラルスピリット(2005)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『鏡が語る古代史』
岡村秀典(中国考古学)
岩波新書(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『カラダの知恵』
三村芳和(内分泌外科学)
中公新書(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『がん幹細胞の謎にせまる』
山崎裕人(分子生物学)
ちくま新書(2015)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『自閉症の世界』
スティーブ・シルバーマン(科学ジャーナリスト)
ブルーバックス(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『成人の高機能広汎性発達障害とアスペルガー症候群』
広沢正孝(臨床精神病理学)
医学書院(2010)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『自閉症スペクトラムとは何か』
千住淳(社会発達神経科学)
ちくま新書(2014)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『大人のアスペルガーを知る本』
上野一彦(LD教育)
アスペクト(2012)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『発達障害でつまずく人、うまくいく人』
備瀬哲弘(精神科医)
ワニブックスPLUS新書(2011)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『発達障害当事者研究』
綾屋紗月(アスペルガー症候群)
医学書院(2008)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『発達障害の子のための「すごい道具」』
安部博志(特別支援教育士)
小学館(2017)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『発達障害のいま』
杉山登志郎(小児精神神経学)
講談社現代新書(2011)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『なるほど!心理学研究法』
三浦麻子(社会心理学)
北大路書房(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『感情の発達と障害:感情のコントロール』
澤田瑞也(心理学)
世界思想社(2009)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『世界基準のヒプノセラピー入門』
今本忠彦(ヒプノセラピスト)
河出書房新社(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『感情地図』
キャロル・ライトバーガー(直観医療者)
ビジネス社(2008)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『ゲノム編集とは何か』
小林雅一(ライター)
講談社現代新書(2016)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『汉光武帝刘秀百谜』
惠焕章
陕西旅游出版社(2004)


(後漢光武帝の百の謎)

難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆

(中国語多読74冊目。)



『나쁜 고양이는 없다』
이용한(写真家)
북폴리오(2011)


(悪い猫なんていない)

難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆

(韓国語多読144冊目。)



『문화이론과 문화철학』
원승룡(ドイツ哲学)
서광사(2007)


(文化理論と文化哲学)

難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆

(韓国語多読143冊目。)



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7月に読んだ本 [その他]

『あなたの知らない心理学』
中西大輔
ナカニシヤ出版(2015)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★★



『한글에 대해 알아야 할 모든 것』
최경봉(国語国文学)
책과함께(2008)


(ハングルについて知らなければならないすべてのこと)

難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★★★

(韓国語多読142冊目。)



『新版 荒れ野の40年:ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説』
リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー(大統領)
岩波ブックレット(2009)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★★☆



『理性の起源』
網谷祐一(科学哲学)
河出書房新社(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『行動を説明する』
フレッド・ドレツキ(分析哲学)
勁草書房(2005)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『悪の起源』
黒崎宏(哲学)
春秋社(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★☆☆☆☆



『聖書は女性をどう見るか』
稲垣緋紗子(プロテスタント)
いのちのことば社(2004)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ』
響堂雪乃(コラージスト)
白馬社(2017)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『朴槿恵:心を操られた大統領』
金香清(ライター)
文藝春秋(2017)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『能の表現:その逆説の美学』
増田正造(能研究家)
中公新書(1971)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『女性を活用する国、しない国』
竹信三恵子(朝日新聞)
岩波ブックレット(2010)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『すごい進化』
鈴木紀之(進化生態学)
中公新書(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『生物はなぜ誕生したのか』
ジョゼフ・カーシュヴィンク(地球科学)
河出書房新社(2016)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『霊長類:消えゆく森の番人』
井田徹治(共同通信記者)
岩波新書(2017)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『はじめてのフェルデンクライス』
かさみ康子(フェルデンクライス・プラクティショナー)
地球丸(2013)


難易度 ★☆☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『発達障害の子どもを理解する』
小西行郎(小児神経専門医)
集英社新書(2011)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『感情への自然主義的アプローチ』
須田治(臨床発達スーパーバイザー)
金子書房(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『落語の言語学』
野村雅昭(日本語学)
講談社学術文庫(2013)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『発達心理学・再入門』
アラン・M・スレーター(心理学)
新曜社(2017)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『ディスコミュニケーションの心理学』
高木光太郎(心理学)
東京大学出版会(2011)


難易度 ★★★☆☆
推薦度 ★★☆☆☆



『情動と呼吸』
本間生夫
朝倉書店(2016)


難易度 ★★☆☆☆
推薦度 ★★★☆☆



『改憲問題Q&A』
紙谷雅子
岩波ブックレット(2014)
難易度 ★★☆☆☆ 推薦度 ★★★☆☆
『태초에 사랑이 있었다』
권혁웅(国文学、詩人、評論)
문학동네(2005)
(太初に愛があった) 難易度 ★★★☆☆ 推薦度 ★★★☆☆ (韓国語多読141冊目。)
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去年読んだ本・お勧めのおよそベスト10 [ベスト10]

去年は、日本語教師養成講座420時間を修了し、日本語教育能力検定試験も無事合格、コミュニティ通訳講座修了した。英語の翻訳、ベトナム語、手話講習も継続中で、タイ語も少し勉強した。秋から日本語学校で教えている。かなり忙しい。

去年読んだ本は、日本語406冊、韓国語22冊、中国語2冊。2016年はついに英語の本は一冊も読まずに終わった。

2015年は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊
2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊。
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊。
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊。
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊。
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊。
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊。

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なし。

以下、去年読んだ本のお勧めおよそベスト10、順番は読了日付の逆順。



2016.12.26
『宇宙は「もつれ」でできている:「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか』
ルイーザ・ギルダー(科学ジャーナリスト)
ブルーバックス(2016)


☆☆☆☆☆
EPRパラドックス、ベルの不等式、量子もつれを巡る物理学者の話、議論と会話を中心に、往事の物理学者たちの会話を再現する。科学者達の討論がリアルで迫力がある。コペンハーゲン解釈はとっくに古くなっていたんだなあ……。

難易度3/5 推薦度5/5




2016.09.13
『コミュニティー通訳入門:多言語社会を迎えて言葉の壁にどう向き合うか…暮らしの中の通訳』
水野真木子(コミュニティ通訳)
大阪教育図書(2008)


☆☆☆☆☆
コミュニティ通訳の特徴と注意点、通訳訓練法やメモ取りの方法など詳しい。

難易度2/5 推薦度5/5




2016.08.18
『知識ゼロからの国宝入門』
小和田哲男(日本中世史)
幻冬舎(2016)


☆☆☆☆☆
国宝が時代順に解説されていてわかりやすい。図版も豊富で美しさを楽しめる。

難易度1/5 推薦度5/5




2016.08.09
『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』
山本崇雄(英語教師)
日経BP社(2016)


☆☆☆☆☆
ピアラーニングの勧め。教え合う授業。子どもに勉強させるには親が勉強する姿を見せること。子どもとの会話で否定形や命令形を使わない。

難易度1/5 推薦度4/5




2016.05.14
『1駅1題 新TOEIC TEST文法特急』
花田徹也(TOEICテスト特化型スクール)
朝日新聞出版(2009)


☆☆☆☆☆
TOEIC対策に最適でコンパクトにまとまっている。文法の整理にも便利。

難易度1/5 推薦度4/5




2016.04.25
『実験心理学が見つけた 超効率的勉強法:復習はすぐやるな!思い込みで点数アップ!』
竹内龍人(実験心理学)
誠文堂新光社(2014)


☆☆☆☆☆
すべて研究解説つきで信頼性が高い。分散効果、テスト効果、数学のイメージ重視勉強法。数学の成績のいい人は解法パターンを記憶している。

難易度2/5 推薦度4/5




2016.04.05
『ワーキングメモリと日常:人生を切り拓く新しい知性』
T.P. アロウェイ(ワーキングメモリ)
北大路書房(2015)


☆☆☆☆☆
ワーキングメモリの研究の最前線。ワーキングメモリ=短期記憶+注意。文章はシャドウイングよりも翻訳する方がよく再生される。チェスや碁は純粋に学習量が関係し、才能は相関しない。IQ100以下でもチェスの名人になれる。同時通訳者は無意味綴り記憶課題やリーディングスパン課題で常に好成績。不安はワーキングメモリを低下させる。瞑想の訓練がワーキングメモリを強化。

難易度3/5 推薦度4/5




2016.04.04
『いちばんやさしい教える技術』
向後千春(教育工学)
永岡書店(2012)


☆☆☆☆☆
教師としてだけでなく、リーダーとしても役に立つ。相手の心ではなく行動を変える。行動についての指示を与える。教える人は自分ができなかった頃のことは覚えていない。長所は意外に本人には自覚できないから相手の長所を指摘する。

難易度1/5 推薦度4/5




2016.04.02
『サイコパス:秘められた能力』
ケヴィン・ダットン(心理学)
NHK出版(2013)


☆☆☆☆☆
サイコパスの長所を解説。アメリカ大統領の多くがサイコパス的特性を持つ。スティーブ・ジョブズやパウロもサイコパス。

難易度2/5 推薦度4/5




2016.02.14
『日本語の音声入門:解説と演習 全面改訂版』
猪塚恵美子(音声学、言語学)
バベル(2003)


☆☆☆☆☆
日頃、意識しない日本語の正確な発音がわかる。外国語の発音も日本語の発音がわかってこそ正しく発音できるというものだし。

難易度2/5 推薦度4/5




2016.01.29
『친절한 국어문법』
김남미(文法と作文)
사피엔스21(2010)


(親切な国語文法)
音声学から、音声変化の法則、表記ルールなど、韓国語特有の文法などが面白い。複文の概念が日本語の違ったり、敬語のルールの微妙さなどよくわかる。

難易度3/5 推薦度4/5


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ベトナム語の正しい発音(日本のテキストには必ず間違いがある) [語学学習記録]

 私がベトナム語の勉強を始めて気づいたのは、テキストごとに説明が異なり矛盾しているものが多いこと。さらにネイティブの先生に頼んで確認すると、ダメ出し連発である。どうやらベトナム語のテキストは音声学の知識のない人が作っているようである。
 以下、中国のベトナム語テキストとベトナムの音声学のサイトを参考にして、正しいベトナム語の発音を解説する。

●母音11
ベトナム語母音.jpg

単母音は11、二重母音が3、半母音が2ある。正確な発音は上記の図を参照すること。

a[a:] 非円唇中舌広母音。ア
ă[a]  非円唇中舌広母音。アの短母音。英語のcut[cʌt]の[ʌ]に近い?
â[ɜ]  非円唇中舌半広母音。曖昧母音、ơ の短母音。英語の[ə]に近い?
o[ɔ]  円唇後舌半広母音。オに聞こえる。アとオの中間ぐらい
ô[o]  円唇後舌半狭母音。オに聞こえる。日本語のオはoとôの中間ぐらい
ơ[ə:] 非円唇中舌半広母音。曖昧母音
e[ɛ:] 非円唇前舌半広母音。アとエの中間ぐらい
ê[e]  非円唇前舌半狭母音。エに近い
i[i:] 非円唇前舌狭母音。口を横にひいてイ
u[u]  円唇後舌狭母音。ウに聞こえる
ư[ɯ]  非円唇後舌狭母音。ウに聞こえる。日本語のウはuとưの中間

二重母音(iê,uô,uơ)
半母音(i,u)

●頭子音22
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 p[p]   無気両唇破裂音
 b[ɓ]   有声両唇入破音。やや鼻音になり、マ行に聞こえるときがある
 m[m]   両唇鼻音、マ行より鼻音が強い
 n[n]   歯茎鼻音。ナ行より鼻音が強い
 nh[ɲ]   歯茎硬口蓋鼻音。ニャ行
 ph[f]   無声唇歯音。英語の F と同じ
 v[v]   有声唇歯音。英語の V と同じ
 th[tʰ]  有気歯茎破裂音。呼気を強く出すタ行
 t[t]   無気歯茎破裂音。タ行に近いがあくまでも無気音なので、場合によってはダ行に聞こえることもある
 đ[ɗ]   有声歯茎入破音。ダ行とラ行の中間。閉鎖が弱く、かすかに側面から音が漏れるためラ行にもダ行にも聞こえる
 l[l]    有声歯茎側面音。英語の L と同じ
 x[s]    無声歯茎摩擦音、サ行
 s[ʂ]   無声硬口蓋摩擦音、サ行に聞こえる。ただしxと同じに発音する人が多い
 d,gi[z]  有声歯茎摩擦音、ザ行
 r[z,r]  有声舌端硬口蓋摩擦音、反り舌音。ただし有声歯茎摩擦音のザ行でdとgiと同じに発音する人が多い
 ch[c]   無声舌面硬口蓋破擦音。ただし無声歯茎破擦音のチャ行で発音する人が多い
 tr[ç]   無声舌端硬口蓋破擦音。ただし無声歯茎破擦音のチャ行で発音する人が多い
 h[hʰ]   無声声門摩擦音。ハ行のハヘホに同じ
 kh[h]   有気軟口蓋摩擦音。破裂音のカ行ではない。ハ行に聞こえるが、まれにカ行に聞こえることも
 c,k,q[k] 無気軟口蓋破裂音。カ行に聞こえるが、無気音のためガ行に聞こえることも多い
 g,gh[ɣ]  有声軟口蓋摩擦音。ガ行に聞こえるが、やや柔らかい
 ng,ngh[ŋ] 有声軟口蓋摩擦鼻音。閉鎖でなく摩擦なのでガ行とナ行の中間に聞こえる

●末子音10
 -p       両唇閉鎖
 -t       歯茎閉鎖
 -c       軟口蓋閉鎖
 -ch       硬口蓋閉鎖。ィk。
 -oc,-ôc,-uc  両唇軟口蓋閉鎖。両唇と軟口蓋を当時に閉鎖する。-pcと思うとよい
 -m       両唇閉鎖鼻音
 -n       歯茎閉鎖鼻音
 -anh,-enh   歯茎硬口蓋閉鎖鼻音。口を横に引いて歯茎閉鎖する。アィン,エィン
 -ng       軟口蓋閉鎖鼻音
 -ong,-ông,-ung 両唇軟口蓋閉鎖鼻音。両唇を閉鎖し軟口蓋摩擦音を出しながら軟口蓋を閉じる。-mgと思うとよい

●声調6
lttdieu.png
bdotdieu.gif

 ベトナム語の声調は6つあるが、中国語のような高低の変化ではない。音の形が基準でそれが高低で分かれている。高く平らにbằng、低く平らにhuyền、高く曲がるngã、低く曲がるhỏi、高く止まるsắc、低く止まるnặngの6つ。
 日本人が発音する場合は、まず文字を見て、高と低の音に分けて考えるのがよい。日本語の高低アクセントに類似するものと見なすのである。
 そしてそれが平らな音、曲がる音、止まる音の3つ形の音に分かれるのである。
 南方ベトナム語では2つの曲がる声調は区別されていない。
 末子音が、-p,-t,-c,-chなど閉鎖で終わると、必ず2つの止まる声調のどちらかになる。閉鎖で終わるため止まる声調しか出せないからである。

声調6
1. a thanh bằng 平板調、高い平らな声調
2. à thanh huyền 幻弱調、低い平らな声調
3. ã thanh ngã  転倒調、高い曲がる声調
4. ả thanh hỏi  疑問調、低い曲がる声調
5. á thanh sắc  鋭利調、高い止まる声調
6. ạ thanh nặng 重短調、低い止まる声調

声調で以下のように意味が異なる。
ma(霊), mà(しかし), má(頬), mả(墓), mã(馬), mạ(苗)

参考資料
http://ngonngu.net/index.php?p=64
『标准越南语 语音会话 教程』广东世界图书出版公司(2011)





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日本語教師を目指す人に勧める書籍 [本(日本語学習]

先月、日本語教師養成420時間講座を修了しました。


授業の基本、入門の本で、実際の授業のイメージができて参考になります。

絵で導入・絵で練習
足立章子、梅田康子
凡人社(2004)

動作を示すイラスト集がたくさんあります。
初級のティーチャートークの導入例も丁寧に解説。


日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ。
河野俊之、小河原義朗
アルク(2006)

教案の作り方から、授業の組み立て方まで解説。


新人日本語教師のためのお助け便利帖
鴻野豊子、高木美嘉
翔泳社(2015)


授業の作り方Q&A78編(日本語教師の7つ道具シリーズ 1)
大森雅美
アルク(2012)



日本語教師による本

日本人の知らない日本語
蛇蔵、海野凪子
メディアファクトリー(2009)

ベストセラーになったこの本を読んで、
モチベーションを高めるのはどうでしょうか?
全四巻、全部抱腹絶倒です。


外国語として出会う日本語(もっと知りたい!日本語)
小林ミナ
岩波書店(2007)


日本語教師が知らない動詞活用の教え方
海老原峰子
現代人文社(2015)

五十音表を使って、
動詞の6つの活用形を最初に覚えさせる方法です。
学習者の母語で教える場合は非常に有効ですが、
直接法の場合には特別な工夫がいるかもしれません。
海馬の理解はデタラメですが、無視しましょう。



言語学一般の良書

改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための記述式問題40
石黒圭、辻和子、星野恵子
アルク(2014)

日本語教育能力検定試験の記述問題対策本。
これ一冊やれば記述対策は完璧!



敬語再入門
菊地康人
講談社学術文庫(2010)

敬語Q&A。わかりやすく敬語を解説する。
著者は、敬語の指針の執筆者の一人。



さすが!日本語
渡辺実
ちくま新書(2001)

副詞の微妙な差異を考察する本。
かなり難しい本です……



敬語
菊地康人
講談社学術文庫(1997)

やや学問的な敬語の解説書。
とても詳しい。敬語を極めたい人向け。



ことばと心理:言語の認知メカニズムを探る
石川圭一
くろしお出版(2005)



外国語学習の科学:第二言語習得論とは何か(岩波新書)
白井恭弘
岩波書店(2008)

外国語を学ぶとはどういうことかを解説しています。



外国語学習に成功する人、しない人:第二言語習得論への招待(岩波科学ライブラリー)
白井恭弘
岩波書店(2004)



教師一般向けの本

板書 きれいで読みやすい字を書くコツ(教育書ブックス)
樋口咲子、青山由紀
ナツメ社(2011)

ひらがな、かたかなの手本と書き方、
板書計画の方法など詳しくて役に立ちます。


いちばんやさしい教える技術
向後千春
永岡書店(2012)

著者は、教育の方法の研究者です。
教えることの大事な部分をわかりやすく説明しています。
アドラー心理学の著書もあり。


世界最速「超」記憶法(講談社+α新書)
津川博義
講談社(2004)

大学受験の塾、つがわ塾の先生の本。
この本の冒頭には 世界一速い漢字の覚え方
紹介されており、
この方法は非漢字圏の日本語学習者に
教える価値があると思います。






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通訳案内士の一次邦文対策本 [本(日本文化]

来週、通訳案内士の一次試験を受けます。私は邦文のみです。


通訳案内士試験「地理・歴史・一般常識」直前対策 改訂版
植田一三、高田直志
語研(2016)

三ヵ国語(中国語、韓国語、英語)で
通訳案内士の資格を持つ高田先生の著書です。
これが一番の定番ですね。


通訳案内士試験 地理・歴史・一般常識テキスト&問題集
コンデックス情報研究所
成美堂出版(2016)

上記一冊だと不安なので、
こちらも買ってみました。
全国の祭を紹介しているのに、
大阪の祭に日本三大祭りの天神祭がないなんて……。



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上級へのとびら:コンテンツとマルチメディアで学ぶ日本語 TOBIRA Gateway to Advanced Japanese Learning Through Content and Multimedia [本(日本語学習]

『上級へのとびら』
岡まゆみ(日本語教師)
くろしお出版 (2009)


今、日本語教師養成講座を受講中で、
そこで使っているテキストの一つがこれ。
気になる点を挙げる。


p137
 図1の円グラフは文化庁が2008年に行った日本の宗教人口についての調査結果を表したものです。これによると、日本の信者数は二億千百万人で、日本の全人口の約2倍となっています。この調査から、日本人の中には一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいるということが分かります。
 また、信者数ですが、まず神道系が50%で半分ぐらい、次に仏教系が44%で、キリスト教系の信者1%ぐらいです。その他の宗教の信者数の割合は5%となっています。この結果から、神道と仏教を同時に信じている人が多いだろうということが考えられます。
 私のこの円グラフには、神様は一人だけではないという日本人の宗教的意識がよく表れていると思います。


筆者モニカさんは「以上」の意味を、その数値を含まないと誤解している可能性が高い。英語の「more than」と日本語の「以上」は全く同じ意味だと思っているのだ。

「日本の信者数は二億千百万人で、日本の全人口の約2倍」
 すなわち、一人一つの宗教を信じたのでは足りない。
 数値からは一人平均二つの宗教を信じているとわかる。
 この状況では2という数値が頭に浮かんでいるはずで、この状況から浮かぶ自然な言葉は「二つ以上」である。
 にもかかわらず「一つ以上」と表現したのは、「二つ以上は2を含まないから言い過ぎで、一つ以上なら一つを含まない」と考えたからと推測できる。
 英語で「以上」に相当する一般的な表現は、「more than」であるが、この表現はその数値を含まない。「more than 2」と言えば、「3つ以上」を意味する。モニカさんは、2を含めたかったので、「more than 1」と考え、「1つ以上」と表現したのであろう。

この問題は論理的な問題ではない。論理的にはモニカさんの理解は誤りである。

理由1
 「一つ以上」は一つを含む表現である。ゆえに、ある国でたくさんの人が一つの宗教だけを信じている場合も、「一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいる」といえる。すなわち、世界中のほとんどすべての国は、「一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいる」国である。
 「~ことが分かります。」という表現は、判明するという意味であり、「新知識の獲得」を意味する。「世界中のほとんどの国は、一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいる」ことは、世界共通の事実であるため、新知識とみなすには不自然である。
 モニカさんは事実を確認したのだ、と見るのも不自然である。事実の確認と理解した場合、モニカさんは「日本もまた、一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいる平均的な国である」と理解したことになるが、後半の文章にそぐわない。

理由2
 極論的な例として、ある一人が二億千百万種類の宗教を信じ、その他の人はすべて無信仰であった場合も「日本の信者数は二億千百万人」となる。この場合「日本人の中には一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいる」という言葉は誤りである。
 すなわち、論理学的には、この情報からは「日本人の中には一つ以上の宗教を信じている人がたくさんいるということ」は分からないのである。もちろん「日本人の中には二つ以上の宗教を信じている人がたくさんいるということ」も分からない。ゆえに、モニカさんは論理的に推論して述べたのでもないのである。

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今年読んだ本・お勧めのおよそベスト10 [ベスト10]

今年読んだ本は、日本語329冊、中国語9冊、英語4冊、韓国語12冊。今年はアクシデントが多く、あまり外国語の本を読めなかった。

2014年は、日本語444冊、中国語8冊、英語3冊、韓国語22冊。
2013年は、日本語407冊、中国語17冊、英語8冊、韓国語14冊。
2012年は、日本語221冊、中国語14冊、英語7冊、韓国語18冊。
2011年は、日本語221冊、中国語17冊、英語14冊、韓国語21冊。
2010年は、日本語132冊、中国語9冊、英語23冊、韓国語22冊。
2009年は、日本語315冊、中国語6冊、英語31冊、韓国語2冊。

以前は日本語書籍のみで、
2008年333冊、2007年507冊、2006年649冊、
2005年597冊、2004年826冊、2003年720冊。
これ以前は本に日付を入れる習慣なし。

以下、今年読んだ本のお勧めおよそベスト10、順番は読了日付の逆順。



2015.11.18
『古代大和朝廷』
宮崎市定(東洋史)
ちくま学芸文庫(1995)


☆☆☆☆☆
中国史の大家が語る古代日本史。ミステリーを解くようなスリリングが謎解きが面白い。資料の少ない古代について、抜群の推理力を持つ著者が、中国史と対照しつつ分析していくのだ。高丘親王の碁は世界一!

難易度2/5 推薦度4/5




2015.09.28
『日本人の仏教史』
五来重(仏教民俗学)
角川選書(1989)


☆☆☆☆☆
理論や上辺の仏教ではなく、民衆たちが信じ求めた実在した仏教の実態を知る。

祈祷仏教、葬式仏教と侮蔑し程度の低い仏教と評価するのは、観念的なインテリやブルジョア的思想家の宗教観であり、相手にする必要はない。座禅や千日行などの苦行も、仏教学の学習も一つの方便であって、仏教の目的は民衆の救済である!

難易度3/5 推薦度4/5




2015.09.27
『同時通訳者の英語ノート術&学習法』
工藤紘実(翻訳通訳サービスの提供会社経営)
KADOKAWA/中経出版(2014)


☆☆☆☆☆
著者が通訳者でも何でもないところが注目点。通訳会社を経営している人が通訳者に聞いたりしてまとめたもの。

実は現役の通訳者というのは、基本的に体育会系の人たちで、論理的に考えたり説明する能力は高くなく、応用言語学の研究もよく知らない人が多い。独断的なことを言う人ばかりで、意外と参考にならないのだ。

その点、この著者は客観的によく通訳者を観察しており、通訳技術に必要な練習や語学学習法をよくとらえているのである。

難易度2/5 推薦度4/5




2015.09.13
『Forty Studies That Changed Psychology 5th edition』
Roger R. Hock(心理学史)
Pearson Prentice Hall(2005)


(心理学を変えた40の研究)
最新版ではないが、四つほど入れ替わっているだけ。心理学を代表する研究が紹介されている。研究一つ一つが、前提や実験、応用や最新情報などと段階を追って解説されている。ただし、やや文章が難しいように思う。

難易度5/5 推薦度4/5




2015.08.08
『중국어의 비밀: 한국인을 위한 중국어 사용설명서』
박종한(중국 언어 문화)
궁리(2012)


(中国語の秘密:韓国人のための中国語使用説明書)
韓国の中国語研究が凄い。日本では読むことができないことばかり。中国語の四つのメタ文法の解説がすばらしい。限定性効果、時間順序原理、選択制約、文法化を知るべし。

古代中国語には二重子音があったり、有気無気でなく有声無声の対立だったり、語順も英語っぽいのが面白い。

難易度3/5 推薦度5/5




2015.07.21
『Atkinson & Hilgard's Introduction to Psychology 14th edition』
Susan Nolen-Hoeksema(心理学)
Thomson Wadsworth(2003)


(ヒルガードの心理学)
シリーズ唯一のハードカバー版で読みやすい。心理学を総網羅する定番のフルカラーの教科書。私が完読した人生で一番重い本になると思う。心理学を研究する人は是非一冊持つべき本。

難易度4/5 推薦度4/5




2015.07.14
『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
伊藤亜紗(美学、現代アート)
光文社新書(2015)


☆☆☆☆☆
目の見えない人の世界に迫る良書。日本の視覚障害者の点字識字率は12.6%。メモをとることができないので、記憶しなければならない。色の概念を理解して色の好みもあるが、色を混ぜることが理解できないというが興味深い。ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってみたくなった。

難易度2/5 推薦度4/5




2015.05.26
『意識をめぐる冒険』
クリストフ・コッホ(神経科学)
岩波書店(2014)


☆☆☆☆☆
ロマンチックな還元主義者クリストフ・コッホの脳研究と科学論が面白い。相互作用する部分から成り立つシステムであれば、ある程度の意識を持つ。科学の対象にならないものがあると言い切るには早すぎる!

難易度3/5 推薦度4/5




2015.03.25
『命ひとつ:よく生きるヒント』
大峯あきら(浄土真宗、宗教哲学者、俳人)
小学館101新書(2013)


☆☆☆☆☆
新書でここまで濃い宗教書が出ていることに驚愕させられる。仏教とは、仏が説いた教え、仏=法について説いている教え、私たち自身が仏になっていく教え。

難易度4/5 推薦度4/5


仏とは何か、私がたくさんの仏教書を読んで得た結論は、「一回きりしかない人生を受け入れて、その一瞬一瞬を精一杯生きて、思い残すことなく生ききり、自らの人生を完成させる人」である。完成する=仏となると涅槃に入り、二度目の人生はないし、必要もないのである。

しかし大乗仏教として民衆を説くことに重点を置くようになると、仏となるには現実はあまりに不公平であることに気づく。過酷な人生を送り、何の救いもないまま死んでいく者も多くいる。彼らに悟って人生を受け入れろというのは無理な話である。

そこで人々が見いだしたのが極楽浄土である。浄土は天国とは異なる。浄土は不公平な娑婆とは異なり、誰もが公平に仏への修行をすることができる成仏修行の道場であり、たとえればフィットネスクラブのようなものである。家で減量するのは難しいが、フィットネスクラブ=浄土でトレーニングし、トレーナー=如来の指示を受けて実行すれば、減量=成仏するのは難しくないというわけ。

浄土教では念仏のみが条件とされるが、それは個々人は仏たることを望むだけでよい、その以外のことは如来に任せればよいということである。


2015.03.24
『最貧困女子』
鈴木大介(ルポライター)
幻冬舎新書(2014)


☆☆☆☆☆
人は低所得に加えて「三つの無縁」「三つの障害」から貧困に陥る。家族、地域、制度の無縁。精神障害、発達障害、知的障害。お金をたくさん使う人も多いので、貧困というより最底辺という感じ。日本の裏の一面を知る。

難易度1/5 推薦度4/5




2015.03.05
『アインシュタイン、神を語る:宇宙・科学・宗教・平和』
ウィリアム・ヘルマンス(社会学、詩人)
工作舎(2000)


☆☆☆☆☆
神を信じる著者がアインシュタインを無神論から救い出そうと説得して空回りし続ける話だが、その結果、アインシュタインの思想の深さ、天才、そしていい人さに驚かされる。アインシュタインの宇宙的宗教って実は仏教が一番近いのだ。

難易度3/5 推薦度4/5




2015.02.14
『教誨師』
堀川惠子(ジャーナリスト)
講談社(2014)


☆☆☆☆☆
死刑囚に説教をする僧侶の話。些細なことから犯罪者になる人、さらに明らかに冤罪のまま死刑になる人もいる。悪人とは何なのか考えさせられる。

難易度2/5 推薦度4/5




2015.01.28
『〈できること〉の見つけ方:全盲女子大生が手に入れた大切なもの』
石田由香理(全盲女子大生)
岩波ジュニア新書(2014)


☆☆☆☆☆
リアルで臥薪嘗胆を実行するのには脱帽(睡眠時間を削るためにコンクリートの床に寝たという)。タマネギを切るのを自分の役割にもらったりとか障害を逆手に取るのも面白い。色は皮膚感覚でも識別できるというのは、色の本質について興味深い。

難易度2/5 推薦度4/5

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2014年に読んだ本・お勧めのおよそベスト10 [ベスト10]

2014.12.19
『音のない世界と音のある世界をつなぐ』
松森果林(ユニバーサルデザインコンサルタント)
岩波ジュニア新書(2014)


中学から高校にかけて失聴した著者が、聞こえる状態と聞こえない状態の二つを知る者として、ユニバーサルデザインの構築する仕事をする。聴覚を失うまでの短い自伝と仕事の様子を解説。ディズニーランドや羽田空港国際線旅客ターミナルでのユニバーサルデザインの話が面白い。

障害があるというのはどういうことか、それをどうすべきかよくわかる良書。

☆☆☆☆☆
難易度1/5 推薦度5/5



2014.11.04
『数学の想像力:正しさの深層に何があるのか』
加藤文元(数学)
筑摩選書(2013)


数とは何か、数学史を織り交ぜつつ、本質に迫る良書。

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度5/5



2014.09.06
『平安女子の楽しい!生活』
川村裕子(王朝文学)
岩波ジュニア新書(2014)


現代の若者言葉や用語をふんだんに使って、当時の家屋、服装、恋愛などを面白く解説している。

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度5/5



2014.07.13
『京の和菓子:暮らしを彩る四季の技』
辻ミチ子(宇治市歴史資料館館長)
中公新書(2005)


お菓子の説明が楽しい一冊。江戸時代のカステラが謎過ぎる。

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度4/5



2014.07.03
『アインシュタインのパラドックス』
アンドリュー・ウィテイカー
岩波書店(2014)


量子エンタングルメントをめぐる物理学史+量子コンピュータの話。コペンハーゲン解釈は科学史上最大の詭弁!

☆☆☆☆☆
難易度4/5 推薦度4/5




2014.06.27
『大岡越前守忠相』
大石慎三郎(日本近世史)
岩波新書(1974)


大岡忠相こそ全日本史をとおしてもっともすぐれた政策官僚!お話で人気が出たのではなく、実績があるから面白い話が出来た人なのだ。とても面白い。お勧めの一冊。

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度5/5



2014.06.02
『王朝文学の楽しみ』
尾崎左永子(歌人、エッセイスト)
岩波新書(2011)


文章が実に美しい。本当に日本語うまい。

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度5/5



2014.05.25
『諸宗破折ガイド』
宗旨建立750年慶祝記念出版委員会
大日蓮出版(2007)


無茶苦茶面白い。日蓮正宗がすべての宗教を解説し、切りまくる。解説がわかりやすくよくできている。新興宗教の部分だけ取り出して販売したらかなり売れそう。

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度5/5



2014.04.19
『素粒子論はなぜわかりにくいのか』
吉田伸夫(素粒子論、量子色学)
技術評論社(2013)


最近やっとコペンハーゲン解釈の空疎さが指摘されるようになったが、この本も場の観点から解説している。粒子かつ波じゃなく、はっきりと波が基本で波が粒子の姿を見せるのが真相なのだ。物質の根源が理解できる一冊。

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度5/5



2014.04.10
『大江大海一九四九』
龍應台(作家)
天下雜誌(2009)


(台湾海峡一九四九)
台湾の外省人を中心に、台湾原住民、ドイツ人やオーストラリア人などにインタビューして、1930~50年に何か起きていたのか、戦争とは何かを問う大作。戦争の残酷さと恐ろしさを徹底して直視する姿勢が凄い。

☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度5/5



2014.04.04
muryoju.jpg 『無量寿経講話』
真野正順(宗教学者、浄土宗)
大法輪閣(1963)


非常に良い本。『無量寿経』の解説として最高の一冊だと思う。研究者にありがちな字句の分析や社会背景を読み取ることなどよりも、僧侶として経典の持つ本当の意味を取り出そうとしている。僧侶にありがちな科学や社会に対する偏見もないのが素晴らしい。病床での口述筆記らしい。

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度5/5


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2013年に読んだ本・お勧めのおよそベスト10 [ベスト10]

2013.12.12
『真空のからくり』
山田克哉(理論物理学)
ブルーバックス(2013)


四つの力の違いやヒッグス粒子など、最先端物理学を多数の図版を使ってわかりやすく解説している。




2013.11.13
『単純な脳、複雑な「私」』
池谷裕二(脳研究、海馬)
ブルーバックス(2013)


最新の脳科学をわかりやすく語る。高校生への授業として構成されている。情報量的にもかなりのものがある。




2013.10.12
『大栗先生の超弦理論入門』
大栗博司(素粒子論)
ブルーバックス(2013)


宇宙の空間と時間の本質に迫る一冊。空間を構成概念へと格下げする!




2013.10.24
『脳がつくる倫理』
パトリシア・S. チャーチランド(心の哲学)
化学同人(2013)


道徳や倫理は脳科学が解く!生物学がついに哲学に戦いを挑む。哲学者として生物学を引き入れて人間性の問題を解き明かす野心作。




2013.10.20
『ヒトはなぜ神を信じるのか』
ジェシー・ベリング(実験心理学、コラムニスト)
化学同人(2012)


いつも見守っていることが神の本質。心の理論が生み出すのが神の思考なのだ。アメリカでも賞を受賞した名著。




2013.09.08
『フィーリング・ブッダ』
デイビッド・ブレイジャー(アミダ・トラスト)
四季社(2004)


仏陀の新しい解釈。家族を捨てなかったし、感情も否定しなかった。誇り高く生きることを伝える新しい仏陀像を提示する。




2013.09.03
『菩薩の願い』
丘山新(印度哲学、物理学)
NHKライブラリー(2007)


菩薩、敢えて地に降りて人々とともに苦しみ喜びを共にする思想の発展を知る。人類全員が菩薩たるべし!




2013.08.09
『宇宙はなぜこのような宇宙なのか』
青木薫(理論物理学)
講談社現代新書(2013)


人間原理の解説として最もわかりやすい。宇宙の神秘と驚異を知る最高の一冊。




2013.07.05
『고양이, 만나러 갑니다:행복한 고양이를 찾아가는 일본 여행』
고경원(女性ブロガー作家)
아트북스(2010)


(猫、会いに行きます:幸福な猫を探しに行く日本旅行)
猫好きの女性ブロガー作家が、猫好きの多い隣国日本を猫観光旅行する。猫旅行したいなあ。日本にこんなに猫スポットがあるのに驚き。




2013.04.14
『The Essentials of English: A Writer's Handbook (with APA Style)』
Ann Hogue
Pearson ESL(2003)


猛烈に勉強になった。日本の文法書よりずっといい。文法と論文の書き方のリファレンスブック。
特に外国人がアメリカの大学に留学した場合を想定してある。例文もくすっと笑えるような構成になっている。アメリカのアマゾンのレビューもほとんどが5点満点!強力推薦の一冊。




2013.01.30
『프로이트의 환자들: 정신분석을 낳은 150가지 사례 이야기』
김서영(精神分析、映画評論)
프로네시스(2010)


(フロイトの患者たち:精神分析を生んだ150の事例)
英語版全集24巻から作った事例集。ユングやラカンの解説もあり、オイディプス・コンプレックス、自我、超自我、イド、無意識、意識、前意識の関係など非常にわかりやすい。ユングの元型、ラカンの想像界、象徴界、実在界との関連も説く。著者は多くの対立的を視点の違いの問題ととらえている。




2013.01.01
honentoshinran.jpg 『法然と親鸞』
増谷文雄(宗教学)
在家仏教協会(1959)


法然と親鸞の本当の違いがよくわかる。日本の宗教思想の核心に迫るもの。


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2012年に読んだ本およそベスト10あまり [ベスト10]

2012.11.23
『物質が語る自画像』
リチャード・ハモンド(理論物理学者)
ブルーバックス(2008)


原題:From Quarks to Black Holes

イタコ化した物理学者が物質たちと会話する!
物質のキャラクターが奇想天外で、
面白可笑しく宇宙を理解できる。お勧め。



2012.11.01
honennotegami.JPG 『法然の手紙:愛といたわりのことば』
法然(浄土宗開祖)
人文書院(1991)


法然の性格がよくわかる。お勧め。



2012.10.31
『「余剰次元」と逆二乗則の破れ』
村田次郎(物理学)
ブルーバックス(2011)


近距離での重力定数の測定実験史
非常に面白いのでお勧め。



2012.10.18
『源平合戦の虚像を剥ぐ』
川合康(日本中世史)
講談社学術文庫(2010)


戦場の実像がわかり面白い。お勧めの一冊。



2012.10.03
bukyonosusume.jpg 『仏教のすすめ』
大野正雄(浄土真宗僧侶、戦病で四肢麻痺)
百華苑(1970)


古本屋で安く買った薄い本だが、
神と仏の違いから、悪人正機、創価学会まで
まじめに難しい問題に答えている。



2012.09.23
honen.jpg 『法然』
梶村昇(日本仏教思想史)
角川選書(1970)


親鸞のよきひと、法然の伝記
法然によって仏教はインド哲学から宗教になったと言って良いと思う。
梶村昇の著作は歴史家の視点で書かれていて、いずれも説得力がある。
法然の伝記としては一番の出来と思う。



2012.08.15
『꽃신:김소연 동화집』
김소연(作家)
파랑새어린이(2008)


(花飾りの靴:キム・ソヨン童話集)
中編童話が3編。李朝を舞台に、士大夫の家の少女と貧しい少女、卵売りの少女と行商人の青年、炭焼売りの少年と流刑になった士大夫との交流を描く。イラストが美しくてかわいい。



2012.08.08
『Gone with the Wind』
Margaret Mitchell(作家)
Pan Books(2008)


(風と共に去りぬ)
有名なベストセラー。登場人物の設定と描き方が素晴らしく、ストーリーも息をつかせぬ展開で非常に面白い。高飛車で自分勝手な勘違い毒舌女スカーレット・オハラだが、美人で礼儀正しく責任感が強いという見事なアンバランスさが面白い。振られた腹いせに恋敵の兄と結婚したり、金目当てで妹のフィアンセを奪ったりする。しかしその恋敵を命がけで守る羽目になったりもする。

レット・バトラーやアシュレ・ウィルクス、メラニー・ハミルトンなど人物の描き分けが素晴らしい。

千ページあるので読むのはかなり大変。黒人や下層白人の英語がなまっていて意味がわかりにくい。黒人の描き方が現代的には相当に問題であると考えられている。



2012.06.15
『民主的细节』
刘瑜(政治学者)
上海三联书店(2009)


(民主主義の詳細)
中国の政治学者がアメリカの政治史を語ることで、アメリカの民主主義の本質、アメリカがなぜ世界一なのかを語るもの。そして中国に何が足りないのかを語っている。

これはもちろん日本に足りないものでもある。是非、日本語に翻訳して欲しいと思う一冊。



2012.04.17
『光の場、電子の海』
吉田伸夫(素粒子論、量子色学)
新潮選書(2008)


とても面白い。量子力学より量子場理論!



2012.04.06
『哲学概説』
樫山欽四郎(西洋近代哲学)
創文社(1964)


哲学をテーマ別に分けて解説する名著。
哲学というと哲学者別が多いのだけども、
それをテーマ別に分けてたくさんの哲学者の考えを解説してある。



2012.03.02
『中国化する日本』
與那覇潤(日本近現代史)
文藝春秋(2011)


非常に面白い。
日本近現代史を事実の羅列でなく、
因果関係と背後の潮流を読み取ることができる。

"というのが通説です"、
"という見方が主流です"が頻出し、
異端の学説を主流のように見せかけていると疑わしい。
大学の面白い講義というイメージ。
参考文献が大量にあるので、
これを参照するのが前提の本。
膨大な情報量がある。



2012.01.05
『「超音読」英語勉強法』
野島裕昭(学習塾講師)
日本実業出版社(2010)


お薦めの良書。
音読を中心に英語学習法を解説。



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2011年に読んだ本のおよそベスト10 [ベスト10]

2011.11.30
『Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln』
Doris Kearns Goodwin(歴史家)
Penguin(2009)


『ライバルたちによるチーム:エイブラハム・リンカーンの政治の真髄』
リンカーンとそのライバルの伝記をくっつけたもの。そうすることでリンカーンの実態を浮かび上がらせている。リンカーンの人間的魅力がよくわかる本。

この本は900ページ以上ある上に、字も小さく、文章も150年前の手紙の引用を大量につきはぎしてあって、語彙の難易度も高い。けれども内容が面白くて、テーマに興味があれば、そういうことは問題にならないと確信できた。




2011.11.20
『話の主導権を握る会話術』
マティアス・ペーム(アナウンサー)
主婦の友社(2001)


会話の流れを動かす技術を語る。これは決してただ相手に反撃したり、相手を操るというだけではなく、お互いのためにも有効に使える。言ってはいけないことを自然に回避したり、致命的な対立を事前に避けることもできる。




2011.10.08
『秀丽江山(套装共4册) [平装]』
李歆(作家)
朝华出版社(2007)


光武帝小説として一番の出来だと思う。劉秀と陰麗華の死まで後半まできっちり描ききった大作。




2011.09.29
『どこにでもいる「イヤな奴」とのつきあい方』
ジェイ・カーター(心理学)
集英社インターナショナル(2004)


嫌な奴とは人を支配しようとする人間のこと。心理学的観点からその攻撃をかわし、あるいは防御する方法を述べ、また自分がそういう人間ではないかと検討する視点もある。




2011.09.01
『타임머신 없는 시간여행-진경문고』
이남석(認知科学者)
보림(2007)


『タイムマシンなしの時間旅行』
画家の母をなくした父と娘が母の遺品の時計を修理しようとイタリアへ旅行する。さまざまな時間論が展開する哲学的、科学的小説。娘が韓国語英語バイリンガルで、国外を転々としているのが、今の韓国らしい。




2011.08.24
『その科学が成功を決める』
リチャード・ワイズマン(心理学)
文藝春秋(2010)


自己啓発書を批判的検討したもの。いわゆる多くの自己啓発書の根拠がいかに薄弱か、本当に効果のある方法を知る本。




2011.07.20
『心理学の「現在」がわかるブックガイド』
越智啓太,他(教育心理測定学)
実務教育出版(2011)


ここまで多彩な良書をよく集めたものだと思う。新書や文庫など手軽なものも多く紹介されているのがよい。心理学を知りたい人の第一歩に是非お薦め。




2011.05.20
『中国人口通史 东汉卷』
袁延胜
人民出版社(2007)


歴史研究でここまで数値にこだわった本は珍しいと思う。私はこの本で光武帝の凄さをさらに知らされたのであった。




2011.04.02
『Harriet Tubman:The Road to Freedom』
Catherine Clinton(歴史家)
Back Bay Books(2005)


『ハリエット・タブマン:自由への道』
奴隷解放活動家ハリエット・タブマンの本格的な伝記。人間の裏表までの詳細な分析が光る。




2011.03.15
『パワフル・プラセボ-古代の祈祷師から現代の医師まで』
Arthur K.Shapiro(精神医学)
協同医書出版社(2003)


医学の歴史をプラセボ/偽薬効果の観点から語り直し、科学研究の方法論から医療のあるべき姿まで語られるスケールの大きい本。本当の科学思考を知りたい人にお勧め。



2011.03.08
『ことばと思考』
今井むつみ(認知科学、言語心理学)
岩波新書(2010)


ことばが与える思考への影響を知る。ことばの不思議な世界を知る良書。

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2010年に読んだ本ほぼベスト10 [ベスト10]

2010.12.12
『다윈의 식탁』
장대익(과학철학자)
김영사(2008)


『ダーウィンの食卓』
ハミルトン追悼BBCの特別番組で
グールド軍vs.ドーキンス軍が激突!
ピンカー、チョムスキー、デネット、ウィルソン、
ソーバー、コスミデス、トリバース、マイアー、
エルドリッジ、ギルバート、メイナード・スミス、
その他の碩学が知のバトルロイヤルを繰り広げる、
まさに"幻のBBC番組"を再現したもの。
非常に面白い本。




2010.10.31
『东汉光武帝刘秀大传』
臧嵘(历史家)
人民教育出版社(2002)


光武帝研究の最新のもの。
度田も大成功との結論で、
光武帝の評価が非常に高い。
光武帝劉秀こそ
人類史上最高の英雄であると信じる
全世界の光武帝ファン必読である!




2010.09.27
『代替医療のトリック』
サイモン・シン(科学ジャーナリスト)
新潮社(2010)


医学と科学思考についてわかる名著。
どうやら鍼治療の効果は100%プラシーボ。
大部分の代替医療は多くの症状で
プラセボ効果を上回る効果はない。
科学的医療は代替医療の良いところを
既に取り込んでいることなど。




2010.09.01
『〈私〉の存在の比類なさ』
永井均(哲学、倫理学)
講談社学術文庫(2010)


過去現在未来の無数の人間のうちこの人間が、
そしてこの人間だけが私であり、
他はそうではないという事実の持つ偶然性と、
それら無数の人間も
どれも私ではない私は存在しないこともできたはずなのに
実際にはそうなっていないという事実の持つ奇跡性。




2010.07.29
『通訳の技術』
小松達也(サイマル・インターナショナル社長)
研究社(2005)


通訳の技法や練習法が満載の良書。
あてにならない個人流の説明ではなく、
応用言語学などの研究をベースに解説されており、
信頼性が非常に高い。
この本の内容を知らない人は
通訳を教える資格はないと断言できる。




2010.07.04
『日本は世界5位の農業大国』
浅川芳裕(雑誌農業経営者副編集長)
講談社+α新書(2010)


日本農業の実態を知る。
農業を強化すると自給率は下がること。
日本は農業大国であること。
消費者が犠牲になっていることなど。
衝撃的な事実がわかる。




2010.07.03
『語学力ゼロで8ヵ国語翻訳できるナゾ』
水野麻子(特許翻訳)
講談社+α新書(2010)


まあ語学力ゼロは大嘘だけど、
翻訳が通訳とは本質的に違うことがよくわかり面白い。
翻訳に必要なのは外国語力より母国語力であり、
検索能力が大事ということ。




2010.07.01
『Behind Rebel Lines: The Incredible Story of Emma Edmonds, Civil War Spy』
Seymour Reit(writer, cartoonist)
Graphia(2001)


男装して北軍の兵士となり、
さらにスパイとして活躍した女性、
エンマ・エドモンドの伝記。
若き男性兵士、白人の婦人、
黒人の老婆、黒人の少年にまで変装する。
非常に面白く、英語も簡単なので超お勧め。




2010.4.28
『Harriet Tubman: Conductor on the Underground Railroad』
Ann Petry(writer)
Amistad(1996)


奴隷を北部へと解放する地下鉄道の指導者、
黒人女性ハリエット・タブマンの伝記。
当時の新聞記事も載せてあって資料性も高い。
地下鉄道のエピソードを中心に構成されている。
かなり面白い本で、今の多読のきっかけになった。




2010.03.07
『엄마를 부탁해』
신경숙(작가)
창비(2008)


『母さんをお願い』
失踪した母を巡る思い出を中心に、
母の生涯に思いをはせる名作。
"母"というのが、いかにも韓国らしい。




2010.01.02

『宇宙を織りなすもの』
ブライアン・グリーン(物理学者、超ひも理論)
草思社(2009)


宇宙の神秘を語る良書
宇宙には中心はない。
遠くの銀河は光速より速く遠ざかっている。
局所性、localityとは物理的な影響力はそばのものに。
その局所性を越える量子エンタングルメントは、
因果関係ではないこと。

過去、現在、未来の区別は幻影であり。
実在しているのは全体としての時空。

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2008年に読んだ本・お勧めのおよそベスト10 [ベスト10]

2008.12.05
『なぜ貧困はなくならないのか:開発経済学入門』
ムケシュ・エスワラン(経済学)
日本評論社(2000)

 貧困を生むメカニズムを明快に説明する名著。




2008.10.22
『日本文化の歴史』
尾藤正英(日本近世史、近世思想史)
岩波新書(2000)

 日本人の特性というべき役割に生きる歴史性を解き明かす。真の日本人論。





nighten_1.jpg 『ナイティンゲール:[その生涯と思想]Ⅰ』
エドワード・クック(ジャーナリスト)
時空出版(1994)

 若い頃からやっばり違う。クリミアの天使の知恵の凄さ。





nighten_2.jpg 『ナイティンゲール:[その生涯と思想]Ⅱ』
エドワード・クック(ジャーナリスト)
時空出版(1994)

 地味な裏の闘いを知る。





nighten_3.jpg 『ナイティンゲール:[その生涯と思想]Ⅲ』
エドワード・クック(ジャーナリスト)
時空出版(1994)

 まさに知恵に生きた女性の伝記。志を曲げずに突き進む姿が心を打ちます。




2008.09.10
『フロー体験:喜びの現象学』
チクセント・ミハイ(心理学)
世界思想社(1996)

 どのように生きるか、人の望ましい生き方を知る。




2008.06.07
『この中国語はなぜ誤りか』
岡部謙治
光生館(1990)

 中国語の微妙な感覚がわかる名著。




2008.05.13
『「戦争」の心理学:人間における戦闘のメカニズム』
デーヴ・グロスマン(陸軍、心理学)
二見書房(2008)

 人は人を殺せないこと、殺すとはどういうことかを知る衝撃の書。




2008.02.07
『越えられなかった海峡:女性飛行士朴敬元の生涯』
加納実紀代(女性史)
時事通信社(1994)

 映画青燕の主人公。葛藤の中でもがく女性を描く。




2008.03.07
『日本手話とろう文化:ろう者はストレンジャー』
木村晴美(ろう者、手話通訳教官)
生活書院(2007)

 ろう者は障害者でなく、外国人のようなものという新しい観点を見せる。




2008.02.13
『累犯障害者:獄の中の不条理』
山本譲司(元衆議院議員)
新潮社(2006)

 日本の犯罪者の多くは福祉のボーダーラインから漏れた人ばかりだった。
 



2008.02.11
『エクスプレスEゲイト英和辞典』
田中茂範(応用言語学、認知意味論)
ベネッセ(2007)

 英語の感覚をコアで捉える新しいタイプの辞書。直感で語感をとらえる。




2008.01.21
『迷惑な進化:病気の遺伝子はどこから来たのか』
シャロン・モアレム(進化生理学、神経遺伝学)
NHK出版(2007)

 進化の観点から病気をとらえた新しい医学の見方。ミステリーふうに書かれていて面白い。



「反米」日本の正体(文春新書) [本(日本の問題]

『「反米」日本の正体』
冷泉彰彦(作家、ジャーナリスト)
文春新書(2015)


小学館の日本国憲法は
109万部のベストセラー

自衛戦争の放棄に反対していた共産党
それに反論した吉田茂

60年代、沖縄の世論の99%が祖国復帰を支持

ラストサムライは政治的リベラルからの日本へのラブコール

アメリカの民主党の理念、
普遍的な自由、民主、平等原理を世界に普及する

年次改革要望書は日本からアメリカにも出されている

日米安保と在日米軍は日本の軍国主義を抑えるためのものだ。
キッシンジャー

もし米軍が撤退したら、日本は軍事力を強化するだろう。
誰も日本の再軍備を望んでいない。
従ってわれわれは瓶のふたなのだ。
ヘンリー・C・スタックポール

☆☆☆☆☆
堤未果への反論、アメリカは本当に貧困大国なのかを
親米保守と反米リベラルの政治思想史から解説。

"日本の知識人に親米派は極めて少数"
これは本当にそう思うし、またとても危険なことだと思う。

難易度3/5 推薦度3/5

タグ:冷泉彰彦
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日本浄土教の世界 [本(仏教]

『日本浄土教の世界』
竹村牧男(仏教学、宗教哲学)
大東出版社(2012)


法然は日本人自身の民衆の仏教を創唱

悟りとは自我が解体されて
本来の自己の自覚がもたらされること

如来は限られることのない時間に住している
常住の大悲
欧米では日本の最高の哲学者、鈴木大拙
背く我々を追いかけて包むもの

至誠心=真実の心
深心=深く信じる心
回向発願心=浄土に生まれたいという真摯な心

二十五三昧会の念仏結社

大悲無倦、常照我身
大悲倦きことなくして常に我を照らしたまふ

華厳宗の相承を受け祖師の一人となった法然

証空は道元の異母弟
領解の立場を重視するのが証空、機法一体の説、一遍へ影響

菩提心は、菩提そのものでなく菩提を求める心
真実心とは真実そのものでなく真実の本願をたのむ心

無量寿経の一念は一回の念仏ではなく一心の信心。親鸞

阿弥陀仏が聖徳太子の母、
観音菩薩が聖徳太子、
勢至菩薩が聖徳太子の妃

西田幾多郎の親鸞への傾倒
自己矛盾、
死ぬことを知っていること、
有限を知っているなら有限を越えているのに有限のままである

全心即佛,全佛即人。人佛无异,始为道矣。宝积禅师。
全心すなわち仏、全仏すなわち人、人と仏と異なることなくして、始めて道と為す。宝積禅師

神は無にしてアガペーの存在

☆☆☆☆☆
源信、法然、証空、親鸞、一遍、西田幾多郎の浄土思想を解説。

"法然は念仏為先、親鸞は信心為本"
これって単に説く相手の違いのためと思うんだけどな。
法然は一般人に、親鸞は僧侶に説いているから。

"我心を打捨て一向に名号によりて往生すると心得れば、
やがて決定の心はおこるなり。一遍"
念仏すれば自然に三心は備わると法然も同じことを言っている。

難易度3/5 推薦度3/5

タグ:竹村牧男
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